読書。
『草枕』 夏目漱石
を読んだ。
『吾輩は猫である』『坊っちゃん』に次ぐ、
夏目漱石初期の作品ということです。
かなり難しい言葉が並んで、注釈の量も膨大でした。
それでも読んでいて面白かったですねぇ。
はっきりした筋があるわけでもないんですが、
かえってその方が小説の中の世界の広さを感じました。
>智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。
>兎角に人の世は住みにくい。
と1ページ目から、世間に対して嘆息のような断じかたを
している主人公ですからね。
そういった窮屈さから逃れた小説になったんでしょう。
解説を読んでみると、これは奇妙な小説だなんて書かれていますが、
それほど小説を読み込んでいない、それも明治とか大正とか昭和初期とかの
小説にあまり触れていないせいなのか、奇妙だとは思いませんでした。
きっとね、現代の小説を近代に持ち込んだら、
「なんだこの小説は、なっとらん」
みたいな言われ方をするのかもしれない。
『草枕』は全然「あり」だと思いましたよ。
10代とか20代とかの頃に読んだ、
夏目漱石の代表作の『こころ』とか『三四郎』は、
読んでもまるで何も残りませんでしたが、
今回読んだ『草枕』と以前読んだ『門』は面白く読めたんですよねぇ。
その前に『坊っちゃん』を読んだんですけど、
それもなかなか面白かった。
これは自分が30歳を超えて、
読み方が変わってきたっていうことなんでしょうか。
『それから』とか昔読んだものを読み返したら
全く違う印象を持つ事になるかもしれない。
それにしても今作はすごいボキャブラリーでした。
言葉の閃きがスパーンと出てくるんだろうなぁ。
ヒロインの那美も良かったですね。
時代とか世間とかの窮屈さに押し込められるか押し込められないかの
境界のところで生きている女性のように読めました。
またちょっと危険を感じさせるところなんかも読んでてわくわくしちゃった。
現実にこういう女生と出会ったら、
破滅させられてしまうそうな怖さもありましたね。
夢に出てくるなら大歓迎です。
『草枕』 夏目漱石
を読んだ。
『吾輩は猫である』『坊っちゃん』に次ぐ、
夏目漱石初期の作品ということです。
かなり難しい言葉が並んで、注釈の量も膨大でした。
それでも読んでいて面白かったですねぇ。
はっきりした筋があるわけでもないんですが、
かえってその方が小説の中の世界の広さを感じました。
>智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。
>兎角に人の世は住みにくい。
と1ページ目から、世間に対して嘆息のような断じかたを
している主人公ですからね。
そういった窮屈さから逃れた小説になったんでしょう。
解説を読んでみると、これは奇妙な小説だなんて書かれていますが、
それほど小説を読み込んでいない、それも明治とか大正とか昭和初期とかの
小説にあまり触れていないせいなのか、奇妙だとは思いませんでした。
きっとね、現代の小説を近代に持ち込んだら、
「なんだこの小説は、なっとらん」
みたいな言われ方をするのかもしれない。
『草枕』は全然「あり」だと思いましたよ。
10代とか20代とかの頃に読んだ、
夏目漱石の代表作の『こころ』とか『三四郎』は、
読んでもまるで何も残りませんでしたが、
今回読んだ『草枕』と以前読んだ『門』は面白く読めたんですよねぇ。
その前に『坊っちゃん』を読んだんですけど、
それもなかなか面白かった。
これは自分が30歳を超えて、
読み方が変わってきたっていうことなんでしょうか。
『それから』とか昔読んだものを読み返したら
全く違う印象を持つ事になるかもしれない。
それにしても今作はすごいボキャブラリーでした。
言葉の閃きがスパーンと出てくるんだろうなぁ。
ヒロインの那美も良かったですね。
時代とか世間とかの窮屈さに押し込められるか押し込められないかの
境界のところで生きている女性のように読めました。
またちょっと危険を感じさせるところなんかも読んでてわくわくしちゃった。
現実にこういう女生と出会ったら、
破滅させられてしまうそうな怖さもありましたね。
夢に出てくるなら大歓迎です。