Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

vsオランダ

2009-09-05 23:41:08 | スポーツ
サッカー日本代表の国際親善試合、アウェイでのオランダ戦は、
後半の半ばから3失点を喫して、3-0で負けた。

なんか、オランダの試合運びを見ていたら、スロースタートなんだけど、
ゲームの中で形を作っていけるんだという自信と知性を少し感じましたねぇ。
90分トータルでのペース配分だったと思うし、そういった流れの中で
プレーの精度やアイデアを即興していけるんだっていうニュートラルな
気持ちの中でのクリエイティブさみたいなものを感じた。

一方の日本は、試合前や直前での練習で培ったものを各選手が共有して、
試合開始直後からそれをやりのけようとしているように見えました。
競馬でいえば、逃げ馬の戦法でした。最初にだしきってしまって、
それでダメならしょうがない、打つ手は無い、っていうような見え方がした。

オランダはプレーの基盤さえも試合中に徐々に作り、
自己表現を集団の中に反映させていく。
日本は管理型のプレースタイルで、これまで練習でやったことだけを出していく。
そのどっちがいいかなんてのは決められないわけですよね。
練習で出来ないことは試合では出来ないことだけれど、
練習でガチガチに縛らないのがオランダなのかもしれないと思いました。
縛らないというか、選手たちが意識して縛られないようにしているのかもしれない。

それにしても、いつから日本代表は逃げ馬的プレースタイルになったのだろう。
岡田監督になってからか、いや、そうじゃない。
ドイツW杯のときにはすでにそうだった。
オシム監督になったときには逃げ馬的プレースタイルではなくなっていたようにも思う。
2001年のコンフェデ杯や2002年の日韓W杯のときには、試合の中で
どんどんよくなっていって、選手同士がコラボレーションしてくような形が
見えていた。あの頃の中心選手は才能豊かな若い選手が中心だった。
じゃあ、若さとベテランの域に達したメンタリティの違いに問題があるのだろうか。
決してそうではないと思う。

やっぱりね、練習で得たものの使い方によるんだと思う。
暗記問題のように、覚えたものをそのまま使えば点数を取れるってわけじゃない。
練習は文法を覚えるようなもので、あとは各人が自由に覚えた文法にのっとって
表現していけばいい。

今回の試合を見ていたら、けっこう運動量の面で、攻撃にウェイトを置いている
印象を受けましたが、そういう戦い方で後半に動けなくなるってことは、
チームにとっていい勉強になったんじゃないだろうか。
逃げ切り戦法は改められるのか、それとも継続されるのか。
継続されるならば、どうしたら良いか。
試合開始直後のイメージの共有が相手チームよりもできているんだから、
そのぶん、試合中のプレーの変容みたいなのは期待できないけれど、
奇襲攻撃よろしく、一発にかけてみるのも悪くない。
この場合、前半で点がとれなかったら、どんなにいい試合をしていても、
勝利は期待できないのかもしれない。
やっぱり、プレーの精度を鍛えていくしかないのかなぁ。
パス、トラップ、シュート、ポジショニング、動き出しなんかが重要ですね。

FIFAランク3位の相手に3-0という結果は、妥当なところでしょう。
変に運が良くなくて、かえって良かったかもしれない。日本の今の力がわかって。
選手のみなさんは本当に大変だと思います。
でも、応援しているので、プレーの向上に努めてもらいたいです。
次はガーナ戦もありますしね、頑張ってください。
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