Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

フロンティア

2009-09-19 18:35:02 | days
嘘も涙もおなじ色になる----。

何年か前に発売された中谷美紀さんのシングル曲、
『フロンティア』の歌詞の一部分です。
久しぶりに車の中で聴いてみたら、ハマりましたねぇ。
もともと好きな曲だったんですが、
歌詞に惹かれるものがあります。

フロンティアというタイトルですから、
きっと、とある発展の仕方をした未来社会での、
少年の生身の心の部分に語りかけているように聴こえます。

君がえらんだ時計をすすめて、
自由で満たすガラスの盃----。

選ばれた何人かの少年の生き方によって、
時代の方針が決まっていく未来社会なんじゃないかと想像します。

少年のプライバシーは、その少年は気づいていないのだけれど、
丸裸にされて他の国民の衆目にさらされていて、
その少年の言葉や行動の中から時代の構築の仕方が決められていく。

孤独な太陽 枯れるまで照らす-----。

その少年が老いて死ぬまで、その衆目にさらされる「囲み」は解かれない。

君のてのひら命がこぼれていく-----。

その少年の生き方には、他の国民の命運さえ握らされている。
国民はその少年を監視することに、エネルギーを使わされる。
エネルギーというか興味を、なかば強引にもたされることになる。
そうやって、国民の注意なんかを少年に使わせることで、
他の興味を持たせなくする社会。ある意味、ポピュリズム。
もちろん、その少年に関連する言葉は、直接、言葉にしてはいけない。
言葉の裏に隠しながらその意味を汲みあう。

病的な世界ですね。
そんな世界を感じさせるこの歌。
未来社会かパラレルワールドか。
一つの物語に、出来る人なら出来そうな世界観です。
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