イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「空想科学読本15[愛は地球を滅ぼす]編 」読了

2017年11月08日 | 2017読書
柳田理科雄 「空想科学読本15[愛は地球を滅ぼす]編 」読了

たまにこのシリーズを読むとやっぱり楽しい。取り上げられている題材のアニメやマンガは半分くらいはストーリーもキャラクターもわからないのでウイキペディアやユーチューブを検索しながら読み進めてゆく。
とてつもなく大きなエネルギーやパワーを発揮するキャラクターはまさしくインポッシブルサイエンスであるが、別の意味でいうと、ここまでのテクノロジーや身体能力がないと人類は宇宙へ乗り出すことはできず、ひいて言えば人類の永遠の存続はありえないということだと思う。そんな先のことまではまあ心配することもないのではあるけれども。

そしてそんなとんでもない芸当は未来永劫実現できることはないと思うのだが、著者は、「科学は、人々の夢を実現し、それまでになかった新しいものを生み出す。」と書いている。
これから先もそれまでになかった新しいものが生み出されてくるのかもしれないけれども、はたしてどこまでが人々にとって必要なものなのだろうか?しゃべるだけでコンピューターに動いてもらう必要はないし、自動運転の車にも乗りたいと思わない。もっと突き抜けて瞬間転移するような装置ができればありがたいと思うけれどもそれはないものねだりだ。
ほんのわずかな進歩のために膨大なエネルギーと富つぎ込むということに果たしてどれだけの意義があるのか・・・。こんなのはやっぱり空想科学の中だけで十分じゃないだろうか。
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「働かないアリに意義がある 」読了

2017年11月04日 | 2017読書
長谷川英祐 「働かないアリに意義がある 」読了

ぼくのようなサラリーマンにはなんとも心強いというか、僕みたいな人間がいてもいいのだよと思えるタイトルだったので手にとってみた。
アリやハチの巣の中には約2割の働かない個体がいるらしい。ある瞬間ではなんと7割のアリは何もしていない。
この本はそれらの個体はコロニーを維持するためにおいてなぜ必要なのかということと、アリやハチというのは誰でも知っているとおり、女王がいて、その子供の働きアリや働きバチが全体でひとつの社会生活を営んでいるけれども、どうして彼らは自分の子供を作らずに女王の子供をせっせと世話するのかということを、遺伝の法則の見地から解説している。タイトルは「働かないアリ・・・」であるけれども、後者の解説のほうがはるかに多くなっている。
しかし今回は働かないアリについてのみ感想を書いてみたいと思う。

働かないアリであるけれども、実は彼らもちゃんと働くことがある。それは巣の中の仕事がすごく忙しくなってきたときだそうだ。例えばエサや蜜が大量に見つかったり、巣の温度がすごく高くなったときに働き者のアリだけではまかないきれなくなると遅れて仕事に参加するらしい。個体によって仕事に対する反応閾値がちがうようにできているのだ。そうすることによって巣の中を効率的に運営しているらしい。ホコリを見たらすぐに掃除をしたくなる人と、全然気にならない人がいるのと同じことだ。
そうしないでみんな一斉に仕事にとりかかってしまうと、いざというときにすべての仕事をやりきれなくて破滅の危機に陥ってしまう。そんなセーフティネットのような役割を果たしているのが働かない連中らしい。どうも僕が思っていたのとは違って働かないのではなくていざというときのために待機をしているのだった。だめだ、僕の方がアリ以下になってしまう。
そして、みんな女王の子供で同じ遺伝子を持っているはずなのにどうしてそんな仕事に対する閾値の違いが出るかというと、女王は最初の交尾をするときに複数(20匹くらい)のオスと交わるそうだ。そこで閾値の違いが遺伝として働きアリに伝えられるらしい。
僕の父ちゃんはきっと実は低い閾値の人だったのかもしれない。

しかし、巣の中にはもっと強烈なやつがいて、本当に何もしないアリもいるらしい。これをチーターと呼ぶそうだ。英語で「cheat」という単語は「だます」と訳される。そこからの名前だそうだが、彼らの存在意義というのは何もない。“社会”というものができるところでは必ず裏切り者ができる。それは利他的な社会ではそれを自分のためだけに利用しようという輩が生まれてくるという必定があるいうのだ。だから社会をだましているやつらということになる。
ただ、彼らにも様々な運命が待っている。美味しい汁だけ吸っているやつらはどんどん増殖することができる。しかし、増えすぎると宿主を滅ぼしてしまう。だから増殖力のあるチーターは滅び、うまく社会をだまし続けるチーターだけが生き残り、社会全体としては存続することができる。すなわち僕のような“会社の寄生虫”は少ないほどよい。他の人にはばれずに寄生し続けるのにも苦労がいるのだ。

個が立ちすぎれば群れもろとも滅び、他者のために尽くせば裏切り者に出し抜かれる。「群れ」の甘い蜜を一度吸ってしまうと真に面倒くさい。「群れか個か」という問題から逃れるすべはない。
さらにそれに折り合いをつけることは神を目指す行為だと・・・。そしてそのような効率だけを求めるのではなく寄生虫のような無駄を愛することこそ人間らしいとこの本は締めくくられている。

僕のようなアリがいてもいいのだと思うと少しホッとする1冊であった。

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洲本沖~小島沖釣行

2017年11月02日 | 2017釣り
場所:洲本沖~小島沖
条件:大潮 4:43満潮 10:46干潮
潮流:9:05転流 12:00下り最強2.6ノット
釣果:真鯛 50センチ以下4匹 タチウオ 5匹

台風が来て木枯らし1号が吹くような天気を見ていると、もう二度と穏やかな天気はやって来ないのではないだろうかと思ってしまうが、今日はかなり穏やかな天気になりそうだ。
朝日もきれいに輝いている。



しかし、台風の余韻はまだまだ残っていて、この写真の撮った少し前、流木らしきものをスクリューに引っ掛けてしまった。それからはなんだか船の振動が激しくなったような気がする。速度もなんだか落ちてしまったような・・。
10月にほとんど乗らなかったので船底に付着物がたくさんになってしまったというのが原因だといいのだが・・・。

洲本までも順調に航行。紀淡海峡も難なく通過できた。



天気は穏やかだがアタリがない。ここでの釣れないパターンと言えば、アタリはあるけど乗らなくてイワシだけがどんどん消耗してゆくパターンだが、今日はまったくアタリがない。たまに触ってくるがイワシの表面には傷がつかないほどかすかなアタリしかない。なんとかアタリが出だしたのは午前8時半から9時ごろまでだけだった。多分小さな群れの上に乗ってその時だけアタリが続いたという感じだ。
他の船もアタリがないらしく、釣り船が1か所に集まっている。
船団ができるのにはふたつのパターンがあるように思う、潮流の影響で魚が集まるところに船が集まるパターンと、釣れなくてみんな不安になって集まるパターンだ。たまたま二艘の船が集まっているとそこが釣れている場所だと思い込んで集まってくる場合だ。生物というのは危機的状況に陥ると集まる習性があるようで、粘菌は生活環境が悪くなると集まってきて子実体というものを作って次の世代を残そうとするし、イワシは捕食者がやってくると密集して団子のような形になる。今日の洲本の船団は後者のようらしい。どの船もタチウオを釣り上げている気配がない・・。



午前10時少し前になり、このまま潮が下り始めるの待つのも定石かもしれないが、今日は新しいリールと前回の釣行で一緒だったN氏に教えてもらった下り潮に強い小島沖での真鯛狙いを試してみたいのだ。
しかし、この小島沖、いまいちどこだかわからない。一応地図は見てきたが多分GPSにも地名は載っていると思っていたので記憶はいい加減だ。海の上には当然ながら道路標識はない。GPSにも小島漁港という表示がない・・。
はるか彼方に小島トットパークらしき桟橋が見えるのできっとここら辺りが指定された場所だと信じて高仕掛けを下す。



しばらくしてアタリが出た。40センチ弱の真鯛だ。その後もアタリが続き、最後に久々の50センチがやってきて午後0時半に終了。
新しいリールのデビュー戦はなんとかいい感じで終わることができた。


記録:


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