しばらく前から、「家でハーブを育てたい!」というこの年齢の女性にありがちな願望が、私の心を圧迫していた。
しかし、うちは庭どころかベランダもないアパートだ。
同様の条件の家に住んでいても、植木鉢やプランターでわさわさハーブや野菜を育てている方も少なくないだろうが、
気力も体力もない私は、土の入った重いプランターや大きな植木鉢を掃除の時にぐぐぐぐぐと動かすことを想像して、
ついつい二の足を踏んでいた。
そんなある日、図書館で見つけてしまったのだ。
「カップ栽培」のやり方の説明本を。
「カップ栽培」とは、紙コップやヨーグルトの空き容器などを使って、ハーブ・野菜類を栽培することだ。
手軽で場所もとらないし、失敗した時に捨てるのも楽そうじゃないですか?
本のタイトルは忘れたけど、こういう感じの内容だった。
http://mrs.living.jp/feature/article/1556001
というわけで、うちにあったヨーグルトの空き容器とドンブリ型のプラスチック容器(かつてマーボー丼が入っていた)を使って試してみることにした。
土はダイソーで買った「ハーブ用の土」。
本には「カップ栽培では、土が少なくて養分が不足するから、肥料で補う必要がある」と書いてあったので、
同じくダイソーで買った有機肥料の「ナタネかす」を混ぜてみた。
蒔いたのは、ルーコラとイタリアンパセリの種だ。
ヨーグルトの方がパセリ、ドンブリのほうがルーコラ。ついでに、スーパーで買ったバジリコも2本さしてみた。
結果的に言うと、パセリは全然芽が出ず、バジリコさんたちも数日後にお亡くなりになったが、
ルーコラだけは、可愛い芽が出まくった。
芽吹いてからまもなく里帰りして、数日間家を空けたのだが、
恐る恐る帰宅したら、ふたばちゃんたちはけなげに生き延びてくれていた。
しかし、種1袋を小さなドンブリ容器に全部ぶちまけたせいで、芽がぎっしりつまって狭苦しそうだった。
このため、もう1個ドンブリ型容器を用意して(そのためにタコス丼を買って食べた)、約半数をそちらに移植した。
同時に、追肥としてナタネかすも沢山撒いた。
ところが、移植の仕方が乱暴だったせいか、ルーコラの芽はひとつ、またひとつと萎びてミイラになっていった。
その代わりと言ってはなんだが、ハエが沢山育ってくれた。
どうやら、ナタネかすにハエの卵が沢山仕込まれていたようだ。
コバエさんたちがわらわら湧いて、すぐに大きくなって、窓や天井にとまったり、ぶんぶん飛行したり・・・
ハエは別に餌付けしたくないんだけどな~
(ハエの写真はないので、想像力でイメージしてくださいね!)
このかなしい結末に懲りず、先日ふたたびカップ栽培を始めた。
肥料は省略。ハエとはもうお付き合いしたくないので。
今回はルーコラオンリー。またもりもり芽が出てうれしい。
でも、問題はここからなのだ。
こんな小さい容器に芽がてんこ盛りでは、じきに枯れてしまいそう。
でも下手に移植したり抜いたりしたら、やっぱり枯らしてしまいそう。
ど、どうすればいいんだろう・・・
理想の家庭栽培、私にはきっと一生無理。っていうか、やっぱり庭付きの一軒家に住みたい