ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

内面の変化

2013-11-01 16:16:00 | 日記
保険について相談があり、契約している保険会社の営業マンに来て頂いた。

この方(男性)は、所属する保険会社の中でもトップクラスの成績をキープされている方だそうで、北海道内のみならず日本中にいるお客さまの所を飛び回っているのだそうだ。

さすがにトップセールスマンらしく身だしなみは、どこからどうみてもスキがないくらいきちんとされているし、お忙しい合間を縫って、こまめに手書きの葉書も送って来てくださる。

また、言葉遣いが丁寧なのは当たり前なのだが、言葉を一つずつ大切にするようにゆっくりと、そして静かに話すので、それも誠実な印象を与えている。

それにしても、そんな営業マンは全国にゴマンといらっしゃるだろう。

なぜ、彼がトップの成績を出し続けているのだろうか・・・

営業マンさんがいらっしゃった時、実は我が家では先祖供養で灯していたお線香がまだ燃え尽きておらず、部屋の中にはお線香の煙と香りが漂っていた。

「ごめんなさい。うちでは毎朝、先祖の為にお線香をあげているので煙いでしょう?」と言いながら窓を開けたのだが、それに対して営業マン氏は「いいえ。子供の頃、母が毎日仏壇に線香を上げていたので、線香の香りを嗅ぐと懐かしい気持ちになります」とおっしゃってくれた。

そんなお線香の話から始まって、しばらく保険とは関係の無い雑談をしたのだが、面白いお話を伺うことができた。

営業マン氏が、営業で各地をまわって色々なお客様と接するうちに、あることに気づいたのだそうだ。

社会的に成功している人というのは、先祖の供養を大切に行っていたり、神仏など目には見えないものや世界、大いなる存在を信じて敬う心を持っている人が多いそうだ。

「もちろん、そうではなく現実世界の事だけ、目に見える事柄だけで生きている人も数多くいらっしゃいます。

多分ほとんどの人はそうだと思いますけれど・・・

私も昔はそうでした。成功していい車に乗りたいだとか、お金持ちになりたいとか思っていましたし、それが叶えば幸せになれると思っていました。

でも、多くの方とお会いするうちに、そうではないことが分かりました。

いくらお金をたくさん持っていても家庭が壊れていたりと、けっして幸せそうじゃない人が多くいます。

そこから、真の幸せは物質から得られないのだということが分かりました」

そう教えてくれた営業マン氏が「実は私は・・・」と話し始めた。

営業マン氏は、保険の営業になる前に他の企業で事務系の仕事をしていたそうで、今の保険会社へは転職で入ったそうだ。

保険会社に転職をしたものの、同期入社の中で営業経験のない者は自分だけだったそうだ。

他の同期が次々と契約を取って来る中、まったく契約が取れず、最初の3年間は人生の中で最も苦しい時期だったと言う。

「その頃、どうしたらいいのか分からず、営業のノウハウ本みたいなものを手当たり次第に読みました。そのうち、心について書いてある本に出逢い、徐々に自分の考えが変わっていったんです。人間は個人個人ばらばらに存在しているように見えるが、実は根源の深い部分では繋がっているのではないかと思うようになりました」

またその頃、ある不思議な体験をしたことも、自分の考えが変わる転機になったそうだ。

「趣味のバイクで出かける予定があった日の前夜、寝ていたら、枕元に誰かが座っているような気配を感じて目を覚ましました。その途端、耳元でちょろちょろと水が流れる音が聞こえてきたんです。その音を聞いているうちに、なんとなく明日はバイクに乗らないほうがいいのではないかと思いました」

しかし翌朝、そんなことは気のせいだと自分に言い聞かせ、彼はバイクに乗って出かける。

そして、その日彼は大きな事故に遭ってしまった。

ところが、バイクはぐちゃぐちゃに大破したものの、驚いたことに営業マン氏はまったく無傷だったそうだ。

「先祖なのか何なのか分からないが、なにかに自分は守られた」

そう思ったそうだ。

以来、氏神さまである神社への感謝の参拝をするようになり、先祖を大切に思う気持ちが芽生えたそうだ。

そして、自分の心が変わり、自分も他人も根源では繋がっている存在なのだと思った頃から、契約が徐々に取れるようになったそうだ。

もちろん営業マン氏のたくさんの努力が実を結んだ結果だと思うが、彼の内面の変化が仕事によい変化をもたらしたというお話はとても興味深かった。

「こんな話ができるなんて思いませんでした」とおっしゃって、保険の説明はほどほどに帰っていかれたが、私もこんなお話が聞けるとは思ってもいなかった。

時間の関係上、肝心の保険の相談は保留という事にしてしまったけれどね・・・








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