約二ヶ月ぶりに息子一家が遊びに来て、庭でバーベキューをした。
一歳の孫と久しぶりに会うのを楽しみにしていた。
前は人見知りがひどくて、会うなり泣き出してしまったのに、今回は親の陰に隠れながらも照れたような笑顔を見せてくれた。
孫の写真はたくさん送られてきていたけど、実際に会うとずいぶん大きくなっていて、子どもの成長の速さに驚いてしまう。
とはいえバーベキューはまだ食べられないので、孫のごはんは、持参のおじやとスルメ。
食事はまだ柔らかく煮た薄味のものを与えていて、大人の食事とは分けているとお嫁さんが教えてくれた。
孫がおじやを食べ終わると、次はスルメ。
スルメは大人が食べている間に与えて、おとなしくしていてもらおうというお嫁さんの作戦のようだ。
前に来た時は切り干し大根を食べていたが、今回はスルメに変わっていたのは、スルメの方が長く保つからかな?
お嫁さんの工夫がうかがえる。
しかしスルメが長く保つとはいえ、じきに食べ終わった孫は、飽きたのかモゾモゾし始めた。
お嫁さんは孫の世話で、まだよく食べていない様子だったので、ここは婆やの出番とばかり孫と一緒に遊ぶことにした。
もうすぐ二歳になる孫は、好奇心いっぱいで見るものすべてに興味がある。
道端に咲く草や花を触っていたかと思ったら、歩いているアリをしゃがんでジーッと見ている。
一緒にしゃがんでアリさんを見ようと思ったら、今度は落ちている小石が気になるご様子。
こんな具合に興味の対象がくるくると変わっていく。
赤い木の実を採って、手でぐちゃぐちゃに潰したので、手を洗ってあげようと家に入ることにした。
さて手を洗ってから「お外に行こうか」と言うと、「うん」と言わない。
お嫁さんから「嫌な時は、絶対にうんと言わないんです」と聞いていたので家で遊びたいのかなと思い「お家で遊ぶ?」と聞くと、「うん」という返事。
孫がお気に入りの部屋が仏間で、「お家で遊ぼうね」と言うと、一目散に仏間へ駆けて行った。
仏壇のおりんを鳴らすのが好きなので、経机からおりんを下ろして遊ばせようと思ったら、おりんには目もくれずロウソクに手を伸ばした。
あっという間にロウソク立てが大きな音を立てて転がり落ちた。
急いで転がったロウソクを拾おうと思った途端、止める間もなく今度は香炉の中に手を入れていた。
仏壇の下はこぼれた灰で真っ白、、、
でも孫の素早い動きについて行くためには、灰を片付けている場合ではない。
再び手をきれいにしてから、やっとおりんで遊んでくれたが、それもすぐに別の興味の対象を見つけて走って行く。
仏壇の扉を開けたり閉めたりしてみたり、ピアノを鳴らしてみたり、あっちの部屋、こっちの部屋と走り回り、私も一緒に孫の側について走り回った。
実はこの後もバーベキューに戻ることなく二人で公園に行ったのだが、ここでも孫は走り回って、興味のあるものを触ったり見つめたりをして遊んでいた。
「忘れちゃったけど、自分の子どももこうだったかな?」と思いながら、孫の興味のあるものが面白くて一緒に見ていた。
あまりに帰ってくるのが遅いと心配して、長男が探しに来たほど孫とたくさん遊んだ。
とても疲れたけど、楽しかったなぁ。
近くにいて、いつも孫と遊べるお嫁さんのお母さんがうらやましい。
、、、と思ったら、お母さん「リハビリだと思って遊んでいる」とおっしゃっているとか。
お母さんはまだ50代だが、一歳児と遊ぶのはかなりの体力が必要と、今回初めて遊んで思った。
だって60代の私は、翌日死んでましたから。。。