ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

ふつうの暮らし

2014-06-23 17:22:38 | 日記
戸棚の中から、昨年の秋に取った花の種が出てきた。

花の種を取っていたことなど、すっかり忘れていた。

さっそく植えようと思ったが、ウチの庭は草花で密集してきたので、玄関前の道路に面した街路樹の下に植えることにした。

道路に面して植えてある街路樹は市が管理していているものだが、放っておくと雑草がぼーぼー伸び放題に荒れてくる。

そこで、私は自宅前の街路樹の下を綺麗にして花を植えている。

玄関を出るとすぐに花が目に飛び込んでくるのは嬉しいし、道行く人にも花を楽しんでもらいたい。

今のところ、市から「勝手に花を植えないで下さい」とは言われていないので、植えても大丈夫なのだろうと思う。

私は草花が好きなせいか、花の種を蒔きながら「命あるものを育てる喜び」をしみじみとかみしめていた。

「さ~て、次は庭のバラを見てこよう」

種を蒔き終えて、庭の草木の世話をすることにした。

今、バラがたくさんのつぼみを持って、幾つか咲き始めている。

バラは棘があるし病気になりやすいし、育てるのにけっこう手間がかかるのだが、それでも私はバラを育てたい。

あの美しさと芳香は花の女王さまのようだと思う。

そんなわけで、庭にバラを何本か植えているのだが、もうそろそろ病気予防の為に薬をまかなければいけないと思っていた。

薔薇の木を一本ずつ見て歩いていると、むむむっ!!虫がついてるー!

黒い毛虫がバラの木にたくさんいた。

しかも薔薇のつぼみを食べているじゃないの~!

急いで殺虫剤を用意して、バラの木(毛虫に)に向かって噴射した。

毛虫は身をよじりながら地面に落ちていった。

さっき命を育てる喜びをかみしめていたというのに、次の瞬間には毛虫を殺している。

複雑な心境で、とりあえず毛虫ちゃんたちには心の中で謝る。

こんな時、お姑さんは「ナンマイダー、ナンマイダー」と言うのだが・・・

毛虫ちゃんたちには申し訳ないことをしたが、こうして好きな庭いじりができることは本当にありがたいことだと思う。

何気ない普通の日常生活を送ることができることが、本当にありがたい。

ある本を読んでいたら、有名な本「愛と死をみつめて」の中に書かれている詩が載っていた。

「愛と死をみつめて」は、難病に冒されたミコこと著者の大島みち子さんが、マコこと河野実さんと恋におち、何百通にも渡る手紙のやり取りをした記録からなっている。

ドラマや映画になったのは見ていないが、本は高校生の時に読んだ。

当時は自分と同世代の若者の悲恋の物語として読んだような気がするが、今の年齢になって読み返すと、その時とはまた違った感じ方をしている。

この与えられた命を大切に生きようと思い、平凡な毎日こそがありがたいことだと感じている。

これは、大島みち子さんが死の4ヶ月前に書いた詩だそうです。


病院の外に、健康な日を三日下さい。

一日目、私は故郷(ふるさと)に飛んで帰りましょう。

そしておじいちゃんの肩をたたいて、それから母と台所に立ちましょう。

おいしいサラダを作って、父にアツカンを一本つけて、妹達と楽しい食卓を囲みましょう。

二日目、私は貴方(あなた)のところに飛んで行きたい。

貴方と遊びたいなんて言いません。

おへやをお掃除してあげて、ワイシャツにアイロンをかけてあげて、おいしい料理を作ってあげたいの。

そのかわり、お別れの時、やさしくキスしてネ

三日目、私は一人ぽっちで思い出と遊びます。

そして静かに一日が過ぎたら、三日間の健康ありがとうと笑って

永遠の眠りにつくでしょう。


時々、食事作りが面倒だな~と思ったりもするが、こうして当たり前のようにご飯を作り、ワイシャツにアイロンをかけ、愛する人たちと食卓を囲める幸せに感謝したいと思う。

そして、好きな庭いじりができることにも・・・










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