お子さんの将来の進路について、親子で意見がくいちがうとき、どうするか。
親は親として、わが子にこんな道に進んでほしいという願いがあります。
子どもには子どもとして、自分はこんなふうに生きていきたいという意志があります。
両者が一致すればいいのですが、一致しない場合にはどうすればいいのでしょうか。
親が子どもの人生を心配するのは当たり前です。
でも、その人生がいったい誰のものかを考えれば、優先すべきは、ある程度明らかです。
子どもの人生であるのだから、いくら親だといっても、親は基本的に子どもの意見に異議をいうことはできません。
だからといって、わが子に何も言ってはならないのかといえば、それは違います。
親は、「こうしてほしい」という願いは、わが子に伝えればいいのです。
その上で、子どもが「こうしたい」という考えを尊重すべきだと、私は考えます。
たしかに、経験の少ないわが子です。子どもが思う進路の目標に口出ししたいのは、親なら当然です。
失敗させたくない。
しかし、それがわが子の取り返しのつかない失敗、いのちに関係する失敗でないのなら、失敗しないように親が先回りするのはよくないのでないかと、私は思います。
この先回りは、言葉としてはふさわしくないかもしれませんが、おやからの「介入」です。
介入したいのは、失敗したときに、子どもがその責任を取れないと大人が考えているからとなります。
わが子を信頼しているかは、こんなときに問われてます。
大人が子どもを尊重するとは、こういうことなのだろうと思います。
では、親はわが子に何もいえないのかというと、そうではないのです。
親の願いは伝えればいいですし、こうしてほしいと伝えたらいいのですが、決めるのは子どもであるということです。
また、子どもが「助けてほしい」と言ってくれば、親は協力できます。