箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

わが子を尊重するとは

2019年06月04日 16時04分00秒 | 教育・子育てあれこれ
 
 
お子さんの将来の進路について、親子で意見がくいちがうとき、どうするか。
 
親は親として、わが子にこんな道に進んでほしいという願いがあります。
 
子どもには子どもとして、自分はこんなふうに生きていきたいという意志があります。
 
両者が一致すればいいのですが、一致しない場合にはどうすればいいのでしょうか。
 
親が子どもの人生を心配するのは当たり前です。
 
でも、その人生がいったい誰のものかを考えれば、優先すべきは、ある程度明らかです。
 
子どもの人生であるのだから、いくら親だといっても、親は基本的に子どもの意見に異議をいうことはできません。
 
だからといって、わが子に何も言ってはならないのかといえば、それは違います。
 
親は、「こうしてほしい」という願いは、わが子に伝えればいいのです。
 
その上で、子どもが「こうしたい」という考えを尊重すべきだと、私は考えます。
 
 
たしかに、経験の少ないわが子です。子どもが思う進路の目標に口出ししたいのは、親なら当然です。
 
失敗させたくない。
 
しかし、それがわが子の取り返しのつかない失敗、いのちに関係する失敗でないのなら、失敗しないように親が先回りするのはよくないのでないかと、私は思います。
 
この先回りは、言葉としてはふさわしくないかもしれませんが、おやからの「介入」です。
 
介入したいのは、失敗したときに、子どもがその責任を取れないと大人が考えているからとなります。
 
わが子を信頼しているかは、こんなときに問われてます。
 
大人が子どもを尊重するとは、こういうことなのだろうと思います。
 
では、親はわが子に何もいえないのかというと、そうではないのです。
 
親の願いは伝えればいいですし、こうしてほしいと伝えたらいいのですが、決めるのは子どもであるということです。
 
また、子どもが「助けてほしい」と言ってくれば、親は協力できます。