
中学生と大人が話すときのポイントは、話すテンポを大人と話すときよりも、速くすることです。
一般的に言って、高齢の人は会話のテンポが遅く、反応も遅くなる傾向があります。
私が中学校での授業を参観していて思うのは、テンポよく話す教師の授業には、子どもがついていきやすいということです。
話すテンポは、子どもの思考にも関係します。
説明を聞いて、「ではこれは?」と生徒が感じるときに、次の説明がかぶさってくる。
つまり、話し方のスピードが生徒の思考のスピードと合致すると、歯切れのいい授業になります。
ベテランで授業経験の豊かな先生は、このテンポを体得しています。
そういう先生は、年配者でも若々しく見えます。
しかし、若い人でも授業経験の少ない人は、話のスピードが生徒にミスマッチすることがあり、ギクシャクした授業になります。
バラエティ番組では、出演者のボケと司会者のツッコミがテンポよく続き、さすがだと思います。
授業だけでなく、中学生との日常会話でも同様です。
「先生、今度、勉強を教えてください」
「うん、じゃ明日の放課後!」
このように、即座に反応して返事します。
ゆっくり考えるのも必要でしょうが、「うーん、いつにしようかな・・・」では、軽やかさに欠けます。
中学生と接していると、教師は自然と気持ちまで若々しくなるのです。
私自身は、中学生と話していると、10代の若い子のエネルギーを体に吸い込んで、自分に活力が注ぎこまれることを自覚しています。
とくに全校生徒を前にして話すときに感じる活気には、大きな力があります。