箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

みんなが初めて 

2019年07月19日 06時38分00秒 | 教育・子育てあれこれ
 
 今日、箕面市立学校では1学期終業式を迎えます。
 
例年、この終業式は体育館で行い、外では夏の明るくて強い陽射しが照りつけることが多いのですが、今年はあいにくの天候です。
 
でも、子どもたちは夏休みを控え、ワクワクした気持ちになっています。
 
そのような子どもには、1学期いろいろあったでしょうが、よく今日の日を迎えることができました。
 
とくに中学1年生の生徒たちを見ると、4月入学の頃と比べて、「おとなっぽくなりましたね。中学生らしくなりました」と、言います。
 
これから、夏休みを迎え、2学期を迎える頃には、さらに中学生らしくなります。
 
 
さて、そんな中学生には、ふつう高校受験があります。
どの生徒にとっても、越えなければならない人生の一つのハードルのようなものです。 
 
箕面市立中学校のような公立中学校に通っている生徒の多くは、中学受験などを体験せず、地域の小学校から地域の中学校に進学した子どもたちです。 
 
この点で、高校受験は人生で初めての「入試」となります。 初めてのことなので、未経験なことに対しては、生徒は不安を抱きますし、心細くなったりもします。 
 
受験だけでなく、いまの生徒たちは、一般的に言って、未経験なことには自信をもちにくく、チャレンジすることに腰が引けてしまいます。 
 
 
 
以前に、私が3年学級担任をしていた時、公立高校の入試に受験しに行くか、行かないかで心配な生徒がいました。 
 
入試当日に、私は家に行き、その生徒を保護者と一緒に送り出したこともありました。 
 
この生徒は、平素の学校生活も遅刻が多い子で、格別の配慮が必要でしたので、当日に家庭訪問までしたのですが、どの生徒にとっても、緊張や不安感は大きくなるものです。
 
 そんなとき、生徒に伝えたい言葉は、「みんな初めての人生をやっている」ということです。
 
その意味は、「不安なのはあなただけではないよ。みんなはじめてなんだから、不安をもったり、緊張するのも当然だよ」という言外のメッセージを含んでいます。 
 これで、「あっ、そうか」と肩の力が抜け、前向きな気持ちになる子どももいると思います。
 
親御さんも、機会があれば使ってみてください。  
 
それでは、お子さんにとって、健康で実り多い夏休みとなることを願っています。