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最近のアスリートがよく口にする言葉が、
「応援してくれた人に感謝します。恩返しをしたい」
です。
いい言葉だと思います。
わたしもときどき、中学生にいっていました。
「与えて恩を願わず、受けて恩を忘れず」
この言葉は、もとは大隈重信の言葉です。
自分が人にしてあげた恩で見返りを求めるものではない。しかし、自分が人からしてもらったことの恩を忘れてはならない
こういう意味で、箕面三中の生徒を諭していました。
感謝や恩ということについて、日本を代表する経営者・稲盛和夫さんは、さらに深いことをおっしゃっています。
「何かをしてもらったことに感謝するのは、ある意味で当然です。
それよりも大切なことは、何もしてもらわなくても感謝の気持ちを持つことです
みなさんは、自分が礼を尽くしたのに、お客さまから無視されたり、横柄な態度をとられたりしたこともあるでしょう。
しかし、それでも、お客さまを心の底から大切にして感謝するのが本当の感謝です」
この言葉は、JALの再建にかかわり、CAの人たちとの座談会の席上で、稲盛さんが言ったものです。
その言葉は続きました。
「『お客さまから愛されるCAになりたい』と話した人がいましたね。それよりも、お客さまを愛することのできるCAを目指しましょう。
愛されようとして、サービスをするのではなく、家族に対する愛情と同じような愛情をもって、お客さまと接することのほうが大事です」
わたしは、その言葉をお借りして、学校の先生に伝えます。
「子どもから愛される教師を目指すのではありません。
子どもを愛することのできる教師を目指しましょう。
愛されようとして、教育をするのではなく、家族に対する愛情と同じような愛情をもって、子どもたちと接することのほうが大事です」
ここまで書いて、わたしは以前、教員に言った言葉を思い出しました。
「子どもから好かれようと思うな。子どもを好きになれ」
稲盛和夫さんの言葉は、企業経営であれ教育であれ、人の生き方として真実をついているので、様々な分野での普遍性をもつのだと思います。