わたしは、教職という仕事を通じて、多くの生徒や親御さん、地域の人たちと出会ってきました。
しかし、地球上に生きている全体の人の数からすれば、ほんの一握りの人たちにすぎません。
人間が一生の間に、出会いつきあうことのできる人の数は限られているのです。
いまの時代の中学生が「友だち」というとき、その捉え方は、人それぞれかもしれません。
いまの中学生は、SNSでつながっている人を含めて、たくさんの友だちをもっていることがいいと考える価値感をもっている子もいます。
そのことが、友だちの少ない子には圧力になることもあります。
しかし、「1000人の友をもつ者は、一人の友もいないのと同じ」という言葉があります。
心を許しあえる友だちが一人でもいれば、その人の人生は豊かになると、私は思います。
友だちの数を自慢して話す子がいても、浅いつきあいの友だちが多いとするならば、その子にとっても、またその子の友だちにとっても、得るものは少ないのだと思います。
あまり友だちができないと、悩む必要はありません。