この1学期は、8校の中学校をまわり、いろいろと感じたことがありました。
校長をしているときは、職員室にずっといるわけではなかったのですが、教育専門員になってからは、授業参観の時間以外は、たいてい職員室にいます。
それでも、三中のときは職員室の様子はだいたい把握していました。
ただ、別の学校の職員室にいると、さまざまな先生がいることをあらためて感じます。
ある中学校でのことです。
2年生の男子生徒が、職員室の先生を訪ねてきました。
「失礼します。◯◯先生はおられますか? クラブのことで用事があります」と入り口で言いました。
すると、入り口近くにいた別の先生が、「その前にするべきことがあるやろ」と言い、続けて「シャツを入れて! 用事はそれからやろ!」。
こんな高圧的な態度で生徒に応対する様子が聞こえてきました。
昔は、こんな言葉をよく聞きました。保護者のみなさんも中学生の頃に言われた思い出があるかもしれません。
しかし、いまの中学校はちがいます。
私は、こんな先生の態度はなかなか許容できないのです。
服装を正すのなら、用事が終わってからでも言えます。
ものごとは、善意で考えるのと、悪意で考えるのとでは、たどり着くところが変わってきます。
生徒は用事があって来ているのです。
生徒と教師の人間関係について、わたしは経験から、思うのは、用事がある生徒にはふつうに対応すればいいのです。
その先生の授業は、授業者がたくさん話し続けて、説明して、知識を伝えるもので、生徒の活動はあまり多くないものでした。
その先生はわたしの指導対象の先生でしたので、生徒と教師の関係について話しておきました。
生徒と教師の信頼関係は、まずは生徒のニーズに応えることから始まります。