古伊万里江戸後期物万歳

古伊万里江戸後期ものの魅力。

錦手牡丹唐草紋大皿

2010年12月18日 20時22分39秒 | 古伊万里=色絵大皿
古伊万里を蒐集していると、まれに、
これは本当に江戸時代に、造られたものだろうか?
と疑問に思うデザインに出くわすことがあります。
 
これもその手のお皿で、ぱっと表のデザインだけみると、
どう見ても明治以降に造られたお皿のように見えてしまいます。
しかし、皿裏みるとしっかりと江戸後期はあり、
個人的には、文化~文政期くらいはあるのではないか?と思っております。
ですから、200年以上前のお皿ということになりますよね。
 

 
それにしても、近代的な色絵感覚で、江戸時代とは思えない色彩です。
こういう不透明絵の具をふんだんに使った色絵皿は、
幕末より一つ前の天明期に流行しており、幕末より古いものです。
 

 
赤の絵の具が、時代を見る一つの手がかりになりますが、
本物は、画像より紫がかる洋紅で、天保頃の朱赤とは明らかに違うものです。
 

 
ちょっと、オーパーツみたいなデザインが面白いお皿です。
こういうデザインは、明治以降の作品と勘違いされて、
ネット・オークションなどでは、安く落札されてしまいますが、
江戸期は、しっかりとあるお皿です。
 
直径45cm・江戸時代後期


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流水紋錦手大皿

2010年10月30日 17時58分53秒 | 古伊万里=色絵大皿
急に寒くなりましたね。
 
台風も来て、大変な週末となりましたね。
きょうは、一日家におりました。
 
これは、幕末くらいの大皿と思います。
 

 
若松・八重山吹・紅葉・流水などが描かれていて、
古伊万里らしいオールシーズンタイプになっています。
 

 
金彩などは、摩れておりますが、状態はよい方でしょう。
 
最近も、ヤフオクなどで贋物がかなり横行しておりますが、
この手の贋物は見ません。
これは、前回の染付けと違い、現代人の好みに合わないせいもあるでしょう。
ちょっと、色がくどいとか、派手すぎるのが原因の一つですが、
逆に、現代人が見て、いかにもデザインが良いものは、要注意です。
慣れている人は、絵付けを見ればすぐ解かるはずです。
 

 
直径約41cm・幕末のころ
 


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錦手・人物三人の図

2010年10月17日 08時19分54秒 | 古伊万里=色絵大皿
すっかり、秋も深まりあの猛暑は何だったと思うような、毎日。
いかが、お過ごしでしょうか?
 
紅葉のことを別名、錦秋(きんしゅう)ともいいますよね。
ということで、錦手のお皿を紹介いたします。(笑)
 
この三人の人物は、なに者でしょうか?
 

 
おそらく、六歌仙の内の三人ではないか?と見ています。
六歌仙を一面に描いた伊万里は、たまに見受けますが、三人は初めてです。
みなさのご意見は、いかがでしょうか?
 

坊主・十二単の女性・狩衣の貴族の男性が、
なにやら座敷で品定めでもしているのでしょうか?
あたりには、文箱・本・貝合わせ・巻物・珊瑚・軍配・霊芝などなど
あらゆる縁起ものらしきものが、散らばっています。
 
バックには、桜・牡丹・撫子・菊とオールシーズンの草花が咲き誇っています。
あらゆる物をてんこ盛りと言う感じで、いかにも民芸品のよいところでしょうか?
 

 
こういう風にごく浅い色あいで仕上げることが幕末に一時期流行したようです。
時代は、幕末~明治のころではないでしょうか。
どちらかというと、明治に片足つっこんでいる感じはします。
 
 直径約40cm・幕末~明治の頃
    150年くらい前のお皿です。


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色絵鳳凰牡丹図

2009年12月13日 09時55分10秒 | 古伊万里=色絵大皿
江戸後期の錦手の大皿です。

たいへん上品でうつくしく、窓絵を駆使しながら描かれていて、大好きな皿です。




江戸後期を代表する金羊歯紋様(きんしだもんよう)が、調和よく描かれていて、
時代は、文政~天保期くらいではないでしょうか。




日本人好みの岩牡丹、鳳凰、竹林、雀、龍、などを盛りだくさん描いていますが、
江戸後期ものにしては、不思議としつこい感じはありません。




皿の裏も、色絵の牡丹を配して、当時は高級品として売られていたのでしょうか?
角福の銘があります。




しかし、わたしのコレクションですから、もちろん高価なものはありません。
普通のサラリーマンが、お小遣いで、気安く買えるものばかりです。(笑)

   直径約44cm    文政~天保期のころ


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龍図大角皿

2008年01月27日 09時04分47秒 | 古伊万里=色絵大皿




カラフルなので、一般的に幕末くらいのお皿かと思われがちですが、けっこう時代があると思います。

天明~寛政期くらいはありそうです。

中期のダイナミックな色の配合の影響を十分に感じさせると思います。

幕末に近くなると、ダイナミックな配色が後退して、良くも悪くも刹那的な配色になる感じがします。

この時代特有の中国清朝の粉彩を利用した、不透明な盛り上げ絵の具で描かれています。

文化文政期以降の幕末の色絵皿には、この粉彩が影をひそめてしまうのが不思議です。

きっと、粉彩自体が輸入品で、コストが合わなくなったのが原因ではないでしょうか?


見込みに龍、周りに牡丹と蝶


      最大直径約、34,5cm高さ約、6cm



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