古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

キリギリスと西瓜

2008年07月27日 08時33分23秒 | 古伊万里=ふくろもの
西瓜や瓜の紋様って、いいですよね、大好きです。
なんか豊かな気持ちになりますよね。(笑)

こういう昆虫は、実際は畑の害虫でしょうが、
こうして絵画的に取り合わせると風情があるから不思議ですよね。





この虫は、なんでしょうか?
キリギリスかイナゴでしょうか。
ちょっと、昆虫には弱いので確信はありません。






現代人は、いま昆虫や蝶・蜘蛛などを焼物のデザインに取り入れるという発想は、なくなりましたよね。
それは、時代の好みや流行と無関係ではありませんが、
自然界と我われの生活の一体感が、むかしより少なくなったのが原因の一つとも考えられます。







昭和の始め頃の『香蘭社』の作品と思われます。

  高さ19cm幅18cm







朝顔紋四方皿

2008年07月19日 14時42分28秒 | 古伊万里=染付皿青磁
いよ、いよ夏本番と言う感じになって参りました。

お金と暇があれば、那須に別荘でも欲しいです。。(笑)





ちょっと、アサガオには、まだ早い感じがしますが、朝顔紋の伊万里ってけっこう好きです。
蝉葉の大輪アサガオは、江戸後期に現れて、幕末~明治に広く普及したそうで、
あんがい歴史が新しいんですね。




そういえば、古い伊万里には、中小輪のあさがお紋が多いですよね。
これは、けっこう大輪で、幕末近くでしょうか?




青磁に染付けで、涼しい感じがします。
雷紋をデザイン化した支えにツルが巻きついて、洒落ていますが、
焦点が、定まらず、全体としてやや散漫なデザインがおしい感じがしています。
きっと、料理を載せると映えるのかも知れません。(笑)




後ろには、涼しげなお魚が描いてありますが、鮎かどうかは不明です。

たて約35㎝、よこ43cmと大柄なお皿です。

江戸後期~幕末のころ



肥蝶山手の七寸色絵皿

2008年07月12日 15時20分09秒 | 古伊万里=色絵中皿
幕末~明治時代におもに輸出用として、造られたと言われる、いわゆる肥蝶山手です。

一時ほどではありませんが、人気があって、随分とニセモノが流通しておりましたよね。






お侍さんと、長いたもとのご婦人、うらには、刀を持った小姓が控えております。

ご婦人と、お侍さんは、視線を合わせることなく、小姓と同じく左手を見ております。

どこかの料亭で、演芸でも鑑賞しているのでしょうか?





私は、この手の真贋の決め手は、やはり人物の顔に注目しています。

牧歌的とでも言うか、素朴とでも言いましょうか、『 あどけなさ 』がありますよね。








皿うらには、清朝磁器の影響のお馴染みのコウモリ紋があります。
肥蝶山の文字は、見られませんが、時代のしっかりしたものです。





直径約21cm×高さ約3,5cm

     幕末~明治のころ



つがいの鳩紋

2008年07月05日 13時42分32秒 | 明治伊万里染付
幕末~明治時代の大皿です。
ベロ藍では、ありません。






たぶん時代は、明治に入っているのではないでしょうか。
つがいの鳩が仲良く、木の枝に止まっております。

どうしてツガイとわるかは、質問しないでください。(笑)






この花木は、おそらく『しゃりんばい』ではないでしょうか。
北関東より北部では、ほとんど見ません。
暖地の海岸におおい薔薇科の花木だそうです。






明治になると、伊万里は、産地間競争が原因で価格低下がおこり、
高級品と汎用品にハッキリと判れる印象がありますよね。
これは、どちらかと言うと、汎用品と思われますが、
かなり成功したデザインと思いますが、どんなものでしょうか?






直径約、37cm×5cm

        幕末~明治のころ。