古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

オランダ人と唐子の八角鉢

2009年10月24日 19時26分13秒 | 紅毛伊万里
骨董品は、良し悪しではなくて、好みだと最近は、特に思うようになりました。

骨董品というのは、そのほとんどが生活雑器ですから、売れる商品を造るという使命の元に造られたものです。
芸術的に気高いものでも、売れなければ、廃盤の憂き目です。

俳句と骨董鑑賞って、どこか似ていると思いました。
それは、俳句とは未完成な詩なので、鑑賞者の積極的な感性の参加が不可欠です。

骨董品もそのほとんどが、生活雑器なので、それほど美しいモノではありません。
その一見平凡な雑器のなかの美を感じ取ることは、なかなか容易ではありません。
鑑賞者の積極的な参加が不可欠です。

しかし、その鑑賞者の気質というのは、人さまざまですし、好みもさまざまです。
さらに、厄介なっことに、知識も、鑑賞眼に大きく影響を与えます。

たとえば、平凡な壺とおもっていたのが、市場価値が高いと、急によく見え出したりもします。(笑)
中国の官窯作品と聞いたり、鍋島、初期伊万里と聞くと、急によく見え出したりしますし、
これは、褒めておかねばと、言葉を選んだりします。

その中で、鑑賞眼をもっとも曇らせるのが、上記の知識といっても過言ではないような気がします。


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江戸後期に人気があり、あちこちの窯元で造られたと思われる、オランダ人の八角鉢です。




オランダ人は、巻き毛、マントと、描かれていて、このタイプとしては、デッサンはわりとしっかりしているほうです。
本来はこの足もとは、ブーツを履いているんですが、この絵では、省略されています。




このひょうたんを抱えた唐子の図は、天明~寛政期に流行したものですが、
少し絵付けがあらいのが気になります。




見込みは、活け花が描かれています。




これは、写しではなく、本物です。

   最大口径約19cm、高さ約11cm。
                             江戸時代後期のころ



三田青磁(さんだせいじ)

2009年10月17日 21時34分42秒 | 幕末の磁器

死語の世界


先日、石原裕次郎と浅丘ルリ子主演の『銀座の恋の物語』を見ていて、はっとしたことがありました。

『うわっぱり』・・・・・『涙がわいてくる』・・・・

ああ!!すでに、死語になっている。

昭和30年代の言葉は、もう、すでに死後になっているんですね。(笑)

言葉と言うものは、少しつづ、時代とともに揺れ動いているんすね。

そういえば、むかしの映画は、『総天然色』というキヤッチコピーがついていました。

そのうち『オールカラー』なんてコピーが出てきたときは、なんのこと?なんて・・

子供心に、真剣に考えましたよ・・本当に。。

最近の映画は、『オールカラー』なんてコピーも消えましたが。。。(笑)

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三田青磁牡丹唐草紋透かし香炉です。

関東の人は、三田をミタと読みやすいので、注意します。

もともとは、中に金属製の落としが、あったものです。




これは、浄土真宗大谷派の使う土香炉(どこうろ)と呼ばれているそうです。




透かしの疵ひとつなく、よく残っていました。




直径約8cm高さ約6センチと、かなり小型です。

幕末のころ、ということで、買いました。



ふくら雀紋の鉢

2009年10月11日 13時15分49秒 | 古伊万里=鉢もの
 新型'インフルエンザ 

最近流行のきざしのある新型インフルエンザですが、私の弟は夫婦と子供3人の5人家族なんですが、
一番下の次男坊が感染したらしく、通学を休んでおり、おなじ高校の長男も、通学禁止になりました。

発病したのは、次男とその母親。
弟も、数日まえから、軽い風邪きみですが、発熱はなし。

肝心の私も、弟と同じ職場なので、二日くらい前から、カゼ気味で体調不調ですが、発熱はないようです。

症状としては・・・
軽いふしぶしの痛み、かるい柔便、熱っぽいだるさ、のどの痛み、などなど。
はたして、新型インフルエンザの影響がどうかは、はっきりしません。
体調はあまりよくありませんが、寝込むほどでは、ないようです。

ネットをかいしては、うつらないので、ご安心ください。(笑)


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ふくら雀の図と思います。




ふくら雀は、俳句でいうと冬の季語ですが、そのとおり雪の積もった樹木がバックに描かれております。




写真のない時代、こういう瞬間的な構図を描き止めるのは、よほど目のよい人だったんでしょうか。





見込みは、やはり雪の景色となっています。





  直径19cm高さ9,5cm
                     時代は、江戸後期の天保くらいではないでしょうか。






ペガサス(天馬)紋の五寸皿 『平戸焼』

2009年10月03日 15時08分21秒 | 幕末の磁器
最近の円高ならぬドル安は、どうも不吉な予感を感じてなりません。

ドルは、円だけではなく、各国の通貨に対して、下落しており、正確には、ドル安なんですよね。
その証拠に、ドルベースでは、金は値上がりしておりますが、
各国通貨ベースでは、金価格が、ほとんど上昇しておりません。

これは、ドル通貨の長期トレンドとしてみた場合、深刻なことなんですが、政府もマスコミも、どちらかと言うと、
無視しています。

実は、問題視すること事態、ドル通貨の不安定さを招くので、その影響を考えると、
恐ろしくて、問題視できないと言うのが、本音のような気がします。

だれも長期間持つと、すこしづづ値下がりする通貨を本気で持とうとは、思わない日が来るような気がします。

   なんだか、暗い話になってしまいました。(笑)

 そのときにそ、この天馬のような救世主が、訪れるのでしょうか。。。


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これは、平戸焼と思われます。




ペガサスが描かれておりますが、どこか木曽馬に無理やりドラゴンの羽根をつけたような感じですよね。(笑)




在来種の国産の馬は、東海道五十三次に描かれているような、足の短い小型の馬と思われます。

一説によると、日本の木曽馬は、遠く、ポニーの血が入っているそうです。




私が、子供ころは、田んぼを耕すに、まだ、牛や農耕馬が、若干いました。
裕福な農家以外は、まだ、耕運機が買えなかったのでしょう。
田植えも、もちろん、人塊戦術で、紐を張って、並んでやっていました。

この足の太い馬がなんとなく、懐かしいです。




      約15,5cm  江戸後期~明治の初めころ