古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

古伊万里・真贋の決め手その②

2014年09月14日 15時22分10秒 | 古伊万里=ちょこ類
朝晩、涼しく、昼間は真夏並みという不規則な
お天気のつづくこのごろ、いかがお過ごしでしょうか?

まあ、
骨董品をコレクションして、一番あたまを悩ませるのが、真贋でしょう。
テレビのお宝鑑定番組も、偽物と本物があるから、半分なりったっているようなもので、
あれ、出てくるものがすべて本物だったら、たんなるお宝自慢大会になってしまって、
視聴率も、大幅にダウンなんて、可能性も。。??

それくらい、骨董品には、偽モノがつきものですよね。
できれば、贋物は、つかみなくないもの。。
そこで、今回のテーマですが・・

”絵付けの付いた古陶磁は、真贋を隠しきれない”

という、言葉をご存知でしょうか?
絵付けの付いた古陶磁は、ごまかしようがない、という意味です。
見る人がみれば、バレバレだということです。
そして、それを見分ける能力は誰にでも、備わっていると思います。

みやまつり的にその原因を解析いたしますと・・
一つの絵付けには、つねに三つの要素が、含まれているとおもわれます。

 ①それを描く人の技術的要素。

 ②造られた時代の背景からくる、好みや心理的感覚。

 ③造られた国の民族的美意識。

これを、端的に言えば、絵付けには、つねに『人』『時代』『国』という
の三要素が、必ず含まれていると、言ってもよいと思います。
ですから、どんなに上手く描いたつもりでも、当時の三要素は、けしてそろいません。

人によっては、絵付けの上手い現代の達人が描けば、
模写できるのでは??
と思うかもしれませんが、実際は、上手くいきません。
それは、『人』『国』という要素がそろっても、『時代』という要素がそろわないからです。
厳密に言えば、当時の材料は、入手不可能です。
それと、おなじ民族でも、時代が変わると、感覚も変化してしまいます。
桃山の織部の絵付けが、江戸時代には出来ないのと、似ています。

中国の言葉に、『陶は、政なり』ということばあるそうですが、
そう考えると、伊万里でさえ、もう幕末の絵付けは、
出来ない計算になります。
古陶磁は、時代の古い新しい、値段の高低にかかわらず、
再現不可能な、貴重な文化遺産だという感覚が大事なんだと思います。

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さて、ここで、皆様に問題をだしましょう。



有名で人気のある、江戸後期の波乗り兎のそばチョコです。



さて、これがインターネットオークションに出ていたとします。



本物かどうか?判断してみてください。




詳しい画像を、おしみなく、お見せいたします。(笑)


見込みは、こんな風です。


絵付けをよくごらんになって、ご判断ください。

ヒントは、絵付けもの上手、下手、丁寧さ、にあまり関係ありません。
もし、あたっても、はずれても、修行とお考えくださいね。。





渦紋・嗽碗(うがいわん)

2014年03月16日 21時49分17秒 | 古伊万里=ちょこ類
きょうは、柿木の接木をしました。
なれないせいで、指をすこし小刀で、斬ってしまいました。
なれないことは、気をつけてしないといけませんね。

いまだ、接木って、成功したことがないんですよ。(笑)

なんとか成功させたいうことで、接木の本を買ってきては、
材料のテープ、保護剤とか、小刀とか、そろえました。
おそらく、また失敗すると思いますが。。。
何ことも、経験と思いますので。。

間違って、活着したら、日記にしますね。

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これは、江戸中期あたりの「うがいわん」と思います。
お歯黒をするときに、もちいたと聴いています。




嗽碗というその根拠は、大きさで15センチちかくあります。
後の世の人が、この手の碗を抹茶碗に見立てて使っている例がありますが、
やや、抹茶碗にしては、大きすぎる場合があります。



うがい碗としても、なかなか、しゃれていると思います。
うがい碗は、ときおり見かけますが、この手は、非常にすくないと思います。

江戸中期ごろ、直径15センチほど。




鎌と稲藁結束紋の猪口

2011年10月29日 17時17分31秒 | 古伊万里=ちょこ類
いま、盛んに話題になっているTPP問題、いったいどうなるんでしょうね。

ただ、よく考えてれば、自由貿易を標榜し、その恩恵を受けて、大きく発展したかに思える米国と日本が
もはや返済不可能と思われるほどの国債残高に苦しんでいます。
儲かっているはずの大国がどうして、借金漬けになるんでしょうか?

自由貿易と国の借金、いがいに深い関わりがあるように思えてなりません。

それは、いちど貿易で、生活レベルを上げた国民生活と深い関わりがあるのではないでしょうか?
景気不景気は、必ずやってきます。
不景気のときに、なんとかせよと、財界や国民から、強い声が上がってきます。
高度成長で、一度あげた生活レベルを、下げることはできないからです。
その都度、国も借金をしてまで、大規模な景気刺激策を取らざるおえなくなります。

しかしながら、もう昔ほど、国も企業も個人も、お金を稼げなくなっている訳です。

この問題は、いま貿易で、大成長をとげている中国や東南アジアの国々でも、
必ず、将来、起きてくる問題のような気がしてなりません。

TPPは、単純にいえば、各国の思惑は、同床異夢。
多少損する部門もあるかもしれないが、
おらげの国がより他国より、多く儲かると、
採らぬ狸のなんとかを考えているようなフシがあるのではないしょうか。(笑)

その、証拠に、現在の枠組みで、十分儲かっている中国は、
いまのところ、参加を見送っているではありませんか?

ただ、グローバル化された経済は、時代の流れとして、止めようがないでしょう。

中国なのどの大国が参加してくる前に枠組みを構築しておくことが、
日本やアメリカその他のアジアの国益につながることは、言うまでもありませんが・・・・。
関税撤廃は、農業を考えると、いまの日本の為替水準では、かなり難しでしょうね。

いったいどうなるんでしょうね?

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稲束紋のそば猪口です。けっこう人気のあるものです。


稲藁は、全部で三束描かれています。



ぼくは、このカマ紋が気に入って買いました。
なんだか昔の社会主義国の国旗みたい。(笑)


見込みの図は、切り株となった稲を表現しているようです。
(ひつじだ)などともいいますよ。
昔の人は、洒落ていますよね。(笑)


時代は、江戸後期のころ。 
                    直径8cm高さ6,5cmほど。




窓絵牡丹紋の蕎麦猪口

2011年08月20日 21時00分51秒 | 古伊万里=ちょこ類
めっきり涼しくなりましたね。^^

おとといまで、36度の気温でしたが、きのうあたりから、最高気温が、24度。

なんだか、体調がおかしくなりそうで、体がこわい(注=疲れる、だるいの意)です。

このまま夏が終わるとも考えにくいので、また、ぶり返す可能性は、大でしょう。

作物に影響はないのか?ちょっと気になるところです。


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先日は、益子・笠間まで行って、焼物の写真一枚撮ってこなかったんですが、
もともと、写真を撮るって、あんまり好きでないんだなぁ。。
と、いまさらながら、自分でも、あきれました。(笑)




古伊万里コレクターなのに、そばチョコがでてこないのは、いけないと思い、
少ない蕎麦猪口から、一つご紹介いたします。

たぶん、本格的な蕎麦猪口のUPは、初めてかもしれません。(笑)

もともと、チョコのコレクションは、少ないのです。(笑)



まあ、自分で言うのも、へんですが、それほど珍しい図柄ではないと思います。
しかし、ちょっと、小粋なデザインが、気に入っています。

おそらくこれを、下地にした色絵バージョンがあるのは?
と感じさせるデザイン。



見込みは、松竹梅の文様。

高さ7cm×幅8,5cm大きめの猪口。
                          江戸後期のころの作とおもれれます。





天使紋の猪口

2009年03月01日 18時36分44秒 | 古伊万里=ちょこ類
エンジェル紋のチョコです。

江戸期後期のもので、もちろん天然呉須の手書きです。
とても珍しいものですが、どこかにデストストックが結構あったらしく、ネットオークションにたまに出てきます。
もちろん新物ではありません。手元で確認しております。(笑)

これで、蓋つきのお茶碗もけっこう残存しているようです。




猫造さんも同手の持っていらっしゃていて、骨董商のお話しでは、文久2年の箱に入っていたそうです。




これで、明治期のエンジェル紋の印判のお皿もあって、以前紹介致しました。




これは、確かに元絵が、どこかにあると思いますが、ちょっと解かりません。




口径約9cm高さ約6,7cmとやや大きめの猪口です。

        文久2年のころ