朝晩、涼しく、昼間は真夏並みという不規則な
お天気のつづくこのごろ、いかがお過ごしでしょうか?
まあ、
骨董品をコレクションして、一番あたまを悩ませるのが、真贋でしょう。
テレビのお宝鑑定番組も、偽物と本物があるから、半分なりったっているようなもので、
あれ、出てくるものがすべて本物だったら、たんなるお宝自慢大会になってしまって、
視聴率も、大幅にダウンなんて、可能性も。。??
それくらい、骨董品には、偽モノがつきものですよね。
できれば、贋物は、つかみなくないもの。。
そこで、今回のテーマですが・・
”絵付けの付いた古陶磁は、真贋を隠しきれない”
という、言葉をご存知でしょうか?
絵付けの付いた古陶磁は、ごまかしようがない、という意味です。
見る人がみれば、バレバレだということです。
そして、それを見分ける能力は誰にでも、備わっていると思います。
みやまつり的にその原因を解析いたしますと・・
一つの絵付けには、つねに三つの要素が、含まれているとおもわれます。
①それを描く人の技術的要素。
②造られた時代の背景からくる、好みや心理的感覚。
③造られた国の民族的美意識。
これを、端的に言えば、絵付けには、つねに『人』と『時代』と『国』という
の三要素が、必ず含まれていると、言ってもよいと思います。
ですから、どんなに上手く描いたつもりでも、当時の三要素は、けしてそろいません。
人によっては、絵付けの上手い現代の達人が描けば、
模写できるのでは??
と思うかもしれませんが、実際は、上手くいきません。
それは、『人』と『国』という要素がそろっても、『時代』という要素がそろわないからです。
厳密に言えば、当時の材料は、入手不可能です。
それと、おなじ民族でも、時代が変わると、感覚も変化してしまいます。
桃山の織部の絵付けが、江戸時代には出来ないのと、似ています。
中国の言葉に、『陶は、政なり』ということばあるそうですが、
そう考えると、伊万里でさえ、もう幕末の絵付けは、
出来ない計算になります。
古陶磁は、時代の古い新しい、値段の高低にかかわらず、
再現不可能な、貴重な文化遺産だという感覚が大事なんだと思います。
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さて、ここで、皆様に問題をだしましょう。
有名で人気のある、江戸後期の波乗り兎のそばチョコです。
さて、これがインターネットオークションに出ていたとします。
詳しい画像を、おしみなく、お見せいたします。(笑)
見込みは、こんな風です。
絵付けをよくごらんになって、ご判断ください。
ヒントは、絵付けもの上手、下手、丁寧さ、にあまり関係ありません。
もし、あたっても、はずれても、修行とお考えくださいね。。