古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

錦手捻り紋丸鉢(打ち抜き紋)

2011年01月29日 18時32分52秒 | 古伊万里=鉢もの
最近は、時代劇でもあまりことわざと洒落を言わなくなったような気がします。
たとえば・・
『袖摺りあうも他生の縁』とか
『縁は異なもの味なもの』
『情けは人のためならず』
『ヤサ男、カネと力はなかりけり』
などの、仏教関連の喩え話しは、最近は、あまり使わなくなりましたよね。
私は、こどもの頃、この『ヤサ男』『ヤセ男』だとばかり思っておりましたが、
これは、『ヤサ』とう実在の人物がいたそうです。

このヤサという人は、お釈迦様の高弟子の一人だったそうです。
このヤサは、とてもハンサムで、女性の信者の人気が高く、彼の説法を聴くというより、
彼の顔を観に沢山の女性信者が集まったそうです。
そこで、ヤサは、顔に墨をぬり、説法の席に立ちました。
当時、釈迦教団は、新興宗教のたぐいの貧乏教団。
当然、ヤサをはじめとして、教団にお金などありません。
そういう深い意味があったんですね。(笑)

幕末に作られたものでしょう。
捻り紋の錦手。








当時は、かなり上手だったんでしょうか。
着物の地紋のような、かなり細かい書き込み。



鉢の表と裏は同じ文様の打ち抜きになっています。

現在、幕末物の市場評価はやや低いですが、

なかなか見ごたえのある鉢と思いますが、どうでしょうか?

直径約28cmほど。

 幕末のころ



雪輪紋沈香壺

2011年01月22日 20時20分38秒 | 古伊万里=ふくろもの

私は、ちょっと、風邪をこじらせて、パソコンも休んでおりましたが、

毎日寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

地球温暖化の影響は、どうしたのでしょうか。
関東は、あいかわらずカラカラの乾燥で快晴です。
お肌にも良くないらしく、指先が割れてしまいました。
皆様も、美しいお顔に

ヒビ・ホツレ・ニュー・ジカンなど入らぬよう、お手入れをお忘れなく。(笑)

江戸中期の沈香壺と思います。



人気の雪輪文様つくしとなっております。

雪輪とは、雪の結晶を図案化したものだそうです。

江戸中期に流行して、その後の時代には衰退してしまうようです。


もともとは、蓋のあったものだと思います。



時代は江戸中期・元禄~享保のころ(300年ちかく前のものになりますよね)

        高さ17cm幅約14cmほど。




人物紋かぶと皿

2011年01月15日 20時26分02秒 | 古伊万里=染付中皿
『ここのところタイガーマスクを名乗る人のランドセルなどの
寄付が、施設に相次いでいるけど、どうしてなんだろうね?』
と僕が言ったら・・・

となりにいた弟が、
『それは、ユニセフとか慈善団体に寄付すると、
何割かは職員の給与になってしまう事が、事前に決まっているし
使い道が寄付した人に正確に伝わらないからじゃないの?』

といいました。

ああ、なるほど、それもそうか。と妙に納得してしまいました。
ある意味人間同士の信頼関係の揺らぎが、
直接寄付に結びついているのではないか?という心象を持ちました。
いまの与野党の抗争をみていると、国民の生活よりも権力闘争に
ただ明け暮れていると言っても過言ではないでしょうか?


江戸後期のお皿です。
正直に言って、なにが描かれているのか、よくわかりません。



もし、わかる方がいらしたら、教えてください。



芭蕉の木の根元に人物が短冊のようなものを持って、

詩でも詠んでいるのでいるのでしょうか?

遠くに山形星?(カシオペア)星座も見えます。

周りに、紋所のような旗、南蛮船・柳・竹林も見えます。




時代は、江戸後期の寛政~文化くらいはありそうな気がします。

直径27cmほど



桃の実図中皿

2011年01月09日 15時58分55秒 | 古伊万里=染付中皿
あしたは、成人の日ですね。
昨日は、友人の子供が成人式を迎えるので、お祝いを差し上げにいって来ました。

翻ってみると、人生って、二十歳までの時間が非常に長く、
その後社会人として生活していくしていく時間って、
何倍ものスピードで過ぎていきます。
そんな感じがします。

ただ、正直に言って、人間って死ぬまで精神的には、
大人になれないような気がしてなりません。
人間見た目は歳を重ねても、私自身精神的になんら変わらないし、
友人をみても、精神的それほど若い頃と特に変わったとも思えません。
人間死ぬまで、完全には不安や苦しみ、
悲しみから解放されることはないでしょうし、
そういう意味で、人間って、一生大人になりきれないような気もします。
仏教では悟りの境地を『彼岸』といいますが、近づいてみたいものですよね。
ちょっと、理屈になってしまいましたが、ご容赦を・・(笑)

これは、江戸中期の古伊万里です。



描かれているのは、なんだかわかりますか?
見方によっては、柘榴・栗・柑橘類にも見えないこともないでしょうが、
これは、ズバリ桃の実だと思います。
ふるいタイプの桃には、この実の先が尖がったタイプがあります。



むかし中国では、不老不死の理想郷のことを桃源郷といったそうですが、
まさに、人類の永遠の幸せがつかめる国だったんでしょうね。
そんな縁起をかついで、作ったお皿ではないでしょうか?



裏名に『富貴長春』の銘あり
富貴とは牡丹花のことであり、長春とは四季咲きの薔薇を意味するそうです。
表も裏もおめでたづくしで、成人の日にぴったりと思いUPしました。
江戸中期の頃 直径約27cmほど



正月は墓参から

2011年01月04日 11時19分41秒 | みやまつりが日記
お正月の三が日は、みなさまは、お出かけしでしょうか?
わたしは、墓参と買い物以外は、ほとんど、出かけませんでした。(笑)
いつも元日早朝から、墓参りに出かけます。



いつも、もう少し人がいるんですが、
今年は、どういうわけか、二三人しかいませんでした。



ここは、市営のふるい霊園でして、山全体に何万基とお墓があります。
遠くの地平線間際に、東北新幹線の高架が写っているんですが、わかりますか?



市営墓地の水呑み場の水道設備が壊れていました。
だれか心無い人が壊したんでしょうか??

おそらくこれは、長年による凍結による自然崩壊のような気がしました。
細かいカンニュウが磁器に入っていました。
もともと焼の甘いアマ手の焼き物だったのでしょう。
もともとあった甘手のカンニュウに水分が入り凍結して崩壊したんだと思います。



わが家の墓地の前にいるのは、今年79歳になるお袋です。

世間は今日より仕事はじめの方も多いことでしょう。

本年も宜しくお願いいたします。