古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

なぞの九谷焼

2008年05月24日 22時02分14秒 | 九谷焼
この戦闘機わかりますか?

平太さんから、ご指摘がありましたが、これは、『九六式艦上戦闘機』だそうです。

『零式戦闘機=いわゆるゼロ戦』との外見上の最大違いは、キャノピー(風防)のカタチのようです。

皇紀2600年に出来たので、いわゆるゼロ戦というそうです。






なぞというのは、このお茶碗のことですが、色々な説がり、なぞの多いお茶碗です。

この戦闘機と九谷の銘、その他の絵付けは印判ですが、昭和19年などの赤文字は手書きです。

当時のものであると言う説と、戦後まもなく輸出用に造られたのではないか言う説もあります。






戦闘機の間違えといい、謎のお茶碗ですが、汚れを落とし、釉キレのピンホールの汚れ滲みなど、
詳しく調べて見ましたが、時代はありそうです。




直径15cmの大ぶりなお茶碗です。



お城図の皿

2008年05月17日 15時03分37秒 | 古伊万里=染付中皿
お城の図柄は、けっこう人気がありますよね。

明治時代になると、たまに見かける感じはしますが、
江戸時代のお城を描いたお皿は、非常に少ないとおもいます。





一説によると、お城図は、どこの城の図だという事で、あとで問題になるので、
禁止されていたという話もあり、めったに見ない感じがします。

これは一体どこのお城が、モデルでしょうか?





これは、『宣徳年製』と銘があり、
宝暦~天明期(1750~1780年頃)の作と思われます。




直径約21cm× 約18cm



ブランド志向の男性

2008年05月11日 11時06分36秒 | 古伊万里=色絵中皿
 古陶磁を集め始めて、ときどき面白い現象に出会う事があります。

靴やバックなどのブランド志向が多いのは女性ですが、(無論すべての女性ではありませんが)
こと古陶磁器になると、がぜんブランド志向が強いのは、女性より、男性ではないでしょうか?

中国の有名ブランドの古陶磁に騙されるのは男性と、相場はたいがい決まっています。
唐・元や明朝の評価の高い有名なやきものです。

初期伊万里・李朝・古唐津・六古窯などのやきものの熱烈な支持者も、たいがい男性が多いでしょう。
もちろん女性の方もいますが、かなり数が少ないと思います。

一方、女性の古陶磁コレクターは、たいがい見た目の美しさと、実用から入ってきますから、
いくらブランド物でも、自分の美意識や使用に適さないものには、あまり感心がなく
自分の美意識に、正直にコレクションをしている感じがします。
価格も使用を前提としていますから、おのずと上限があるのでしょうか。
ある意味で、女性のコレクターの方が、使用と美しさと、価格のバランスの均整という意味で、
すぐれたコレクターの方が、平均的に多いのではないか、と言う気もいたします。

ここでフォローしておきますと、男性コレクターの良い点もあります。(笑)
男性の場合は、人によっては、もともと、使用を前提としていない場合も多く、
中には、人生を賭けてコレクションをしてゆく様な人もいますから、
コレクションを、理論体系づけて、組み立ててゆくという作業に、優れた方が多いとも言えます。
その点、女性とはまた、意味が違う、すぐれたコレクターの方たちです。

なんとなく、そんな印象を持ちました。

ただ、私の主観であって、十分に例外の方もいらっしゃいますので、その点ご容赦m(__)m。
もちろん、わたしは、いずれにも属さない中途半端なコレクターであることは、いうまでもありません。(笑)






明治時代のお皿です。
ある意味、産業革命で、価格の下落があったのでしょう。
江戸時代のものよりかなり、絵付けに省略がみられます。
菖蒲・岩牡丹・獅子などが描いてあります。




これは、これで、民芸調で面白いともみる事ができます。
コバルトの色もベニの色も落ち着いています。




直径約、30cm高さ約3cm。



牡丹紋の六寸皿

2008年05月04日 08時26分57秒 | 古伊万里=染付中皿
牡丹は昔から、『百花の王』とか『花神』とか、いろいろと言われていますよね。
古伊万里には、定番のように描かれていますが、これはデザインが現代でも通用しそうな図柄だと思います。




時代を感じさせないデザインなので、最初不安がありましたが、
けして現代の作品ではありません。(笑)




母の日も近いですが、これはカーネーションではありません(笑)。




最近は、ネットで江戸後期と思われる作品を、江戸中期と言って出品される人が目だってきましたが、
少々かんがえモノですよね。
ま、外国物を本物ですと言って出品すよりは、100倍くらいは良いと思いますが・・・




江戸中期後半の、宝暦年間(1751~1763)くらいの作品と思われます。

直径、18㎝×3㎝