古陶磁を集め始めて、ときどき面白い現象に出会う事があります。
靴やバックなどのブランド志向が多いのは女性ですが、(無論すべての女性ではありませんが)
こと古陶磁器になると、がぜんブランド志向が強いのは、女性より、男性ではないでしょうか?
中国の有名ブランドの古陶磁に騙されるのは男性と、相場はたいがい決まっています。
唐・元や明朝の評価の高い有名なやきものです。
初期伊万里・李朝・古唐津・六古窯などのやきものの熱烈な支持者も、たいがい男性が多いでしょう。
もちろん女性の方もいますが、かなり数が少ないと思います。
一方、女性の古陶磁コレクターは、たいがい見た目の美しさと、実用から入ってきますから、
いくらブランド物でも、自分の美意識や使用に適さないものには、あまり感心がなく
自分の美意識に、正直にコレクションをしている感じがします。
価格も使用を前提としていますから、おのずと上限があるのでしょうか。
ある意味で、女性のコレクターの方が、使用と美しさと、価格のバランスの均整という意味で、
すぐれたコレクターの方が、平均的に多いのではないか、と言う気もいたします。
ここでフォローしておきますと、男性コレクターの良い点もあります。(笑)
男性の場合は、人によっては、もともと、使用を前提としていない場合も多く、
中には、人生を賭けてコレクションをしてゆく様な人もいますから、
コレクションを、理論体系づけて、組み立ててゆくという作業に、優れた方が多いとも言えます。
その点、女性とはまた、意味が違う、すぐれたコレクターの方たちです。
なんとなく、そんな印象を持ちました。
ただ、私の主観であって、十分に例外の方もいらっしゃいますので、その点ご容赦m(__)m。
もちろん、わたしは、いずれにも属さない中途半端なコレクターであることは、いうまでもありません。(笑)
明治時代のお皿です。
ある意味、産業革命で、価格の下落があったのでしょう。
江戸時代のものよりかなり、絵付けに省略がみられます。
菖蒲・岩牡丹・獅子などが描いてあります。
これは、これで、民芸調で面白いともみる事ができます。
コバルトの色もベニの色も落ち着いています。
直径約、30cm高さ約3cm。