前回の真贋判断は、古伊万里専門でない方には、すこし難しかったかもしれませんね。
ぼくも、しょうしょう反省しております。(#^.^#)
『腹』で考える、というヒントについて経験がないと無理ではないか?
と、よいご質問がありました。
確かに、そのご意見は、当たっています。
僕が言う『腹』で考えるというは、もう2つ意味がありまして、
すべての前提条件を捨てて、モノを観る、という意味もあります。
これは信用ある骨董商からとか、某有名コレクター放出とか、
もっともらしい時代箱と箱書きがあるとか、
ひよっとすると掘出しモノかもしれないとか、
そういう前提条件をすべて捨てて、観るという意味です。
もう一つの腹で考えるとは・・
商品が自分の目の前に来るまで、たいがい何人もの、
いや、何十人ものプロやコレクターの目に触れています。
安値の掘り出し物なんて、めったにないという考えです。
本当に良いものなら、そこそこの値段になっているかもしれない、という発想です。
これが、意外に難しいんです。
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幕末に造られたと思われる大皿
幕末に、流行した蝶々紋です。
ちょうちょうの隙間は、金彩で埋めつくさています。
明治期に多いのですが、まれに純度の低い金泥を使って金彩を焼き付けたものがあります。
それは、金色が茶色く退色したり、剥落しやすくなります。
これは、悪い金泥をつかったものではなく、質の良い純度の高い金彩だと思います。
ちょっと、この渦巻き文様は、不明ですが・・
おそらく水の渦をイメージしたものではないか?と思っています。
はたして、その運命は。。。
裏銘は、幕末に高級品の多い『角富』の銘。
直径41ほど。幕末期。