古伊万里江戸後期物の魅力

古伊万里江戸後期ものを中心としたブログです。
その日の気分で、俳句も作ってみようと思います。

錦手・蝶々の図

2012年03月18日 16時10分34秒 | 古伊万里=色絵大皿
前回の真贋判断は、古伊万里専門でない方には、すこし難しかったかもしれませんね。
ぼくも、しょうしょう反省しております。(#^.^#)

『腹』で考える、というヒントについて経験がないと無理ではないか?
と、よいご質問がありました。
確かに、そのご意見は、当たっています。
僕が言う『腹』で考えるというは、もう2つ意味がありまして、
すべての前提条件を捨てて、モノを観る、という意味もあります。

これは信用ある骨董商からとか、某有名コレクター放出とか、
もっともらしい時代箱と箱書きがあるとか、
ひよっとすると掘出しモノかもしれないとか、
そういう前提条件をすべて捨てて、観るという意味です。

もう一つの腹で考えるとは・・
商品が自分の目の前に来るまで、たいがい何人もの、
いや、何十人ものプロやコレクターの目に触れています。
安値の掘り出し物なんて、めったにないという考えです。
本当に良いものなら、そこそこの値段になっているかもしれない、という発想です。

  これが、意外に難しいんです。

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幕末に造られたと思われる大皿



幕末に、流行した蝶々紋です。



ちょうちょうの隙間は、金彩で埋めつくさています。



明治期に多いのですが、まれに純度の低い金泥を使って金彩を焼き付けたものがあります。
それは、金色が茶色く退色したり、剥落しやすくなります。



これは、悪い金泥をつかったものではなく、質の良い純度の高い金彩だと思います。

ちょっと、この渦巻き文様は、不明ですが・・
おそらく水の渦をイメージしたものではないか?と思っています。


渦巻く水流の上で、乱舞する蝶たち。
はたして、その運命は。。。
 


 裏銘は、幕末に高級品の多い『角富』の銘。

     直径41ほど。幕末期。




錦手・オランダ人図尺皿(正解)

2012年03月14日 20時16分01秒 | 紅毛伊万里
いや~。
みなさまご意見ありがとうございました。m(_ _)m

ヒントになるので、前の日記には、レスをあえて省略した失礼をお許しください。(^^♪

それにしても、今回の出題は、しょうしょう難しかったのかもしれませんね。
これほど、皆様が難問とお考えになるとは、思いもよりませんでした。
ぼくも、予想外の皆様の回答に衝撃を受けました。

回答者のうち正解者は、3人ほどでしたでしょうか?
そのうちある程度の確信を持って答えられた方は、お一人でした。

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  以下は、みやまつ的、絵付けによる真贋鑑定の方法の一つです。
        ご参考になるかどうか、わかりませんが、記述しておきますね (^^♪



 ① 本物とうのは、いがいに素朴な絵付けで、あどけない表情であること。




② 絵の上手・下手は関係ありません。
          上手・下手にこだわると、必ず、上手な絵に騙されます。



③ 時代というものは必ず顔に出ますので、現代人の描いた顔かどうか?
           コツは、頭で考えるのではなく、なるべく、ご自分の『腹』で考えること
              頭で考えると、たいがい、判断を誤りますので、注意します。




③ 絵付けの陶工になった気持ちで、絵付けを観ること。
      元絵は、絶えず手元にあるでしょうが、数をこなさなければならない為、
       ある程度のスピードのある筆で、おそらくフリーハンドで、描いたであろうこと。



 もちろん、皿裏の唐草もフリーハンドで、皿裏専門の職人さんが描いたであろうこと。



  裏銘は、どうも当時文盲の職人さんもいたようで、
        そういう方の書いた文字と思わしき文字も、まれに見受けられること。



          結論から申し上げれば、これは、『本物』と思われます


もちろん真贋を判断する場合、高台とか、呉須とか、磁器肌とか、キズとか
総合的に判断することは、いうまでもありません。

古伊万里を収集する上で、少しでもご参考になれば、幸いです。(#^.^#)




オランダ人図、錦手尺皿(真贋鑑定用)

2012年03月11日 11時00分15秒 | 紅毛伊万里
あの震災からちょうど一年目の今日、皆様は、いかがお過ごしでしょうか?
忌まわしい震災の話しは、日記では、やめておきます。(笑)

先日、ある方から伊万里の真贋のことで質問を受けました。
やはり、この問題には、避けて通れないと思い日記にしました。

よく骨董品は、手に取らないと判らないといいますが、
手に取ったところで、騙されるときは、だまされるものです。(笑)
かえって、ネットオークションの方が、真贋の見極めが楽な場合も多いと思います。
現物を手にした場合、即座に判断しなければならず、その場の雰囲気にのまれる危険があります。
なんども、時間をかけて繰り返し、見ることもできません。
写真さえ、豊富であれば、ネットオークションの方が真贋の見極めは、楽です。

はてして、この尺皿の真贋は、いかがでしょうか?
画像から、判断してみてください。



江戸時代は、天明~寛政期くらいと思われるオランダ人図、尺皿です。



ネットオークションで、南蛮船とかオランダ人とか、そういう人気図柄は、
ウサギ図と同じくらい、ニセモノの代表のような感じになっています。



お決まりのポーズの3人。
それぞれ、じっくり見てみてください。



 ノーヒントで参ります。


  皿裏もじっくりご覧ください。



   『銘』のアップもいたしました。



さて、これだけ画像がそろいました。

  はたして、この大皿の真贋は、いかに?
        みなさんで、判断してみてくださいね。(#^.^#)

            正解は、数日後の日記に致しますね。(^^♪



花唐草尺皿

2012年03月04日 12時14分48秒 | 古伊万里=染付中皿
春寒という言葉もありますが、まだ、まだ真冬という寒さですよね。
福寿草は、なんとか咲いていますが・・・
三月に入ったといえ当地では、梅も咲きません。

しかし天気の変化は、日替わりで変わりますから、確実に春になってきているのでしょうね。(^^♪
今年のさくらの開花は、大幅に遅れそうですね。

総理大臣と自民党総裁が、内緒で、会ったとかとか、会わないとか問題になっていますが、
おそらく会ったんでしょうね。よいことではありませんか?
なにも決まらないよりは。。。

大阪の橋下氏のグループの台頭が、影響していることは、間違えない感じがしますが、
与野党も、多少、危機感を共有できたんじゃないでしょうかね。(笑)
すこし、遅い感じがしますが。(^^♪


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元禄時代の花唐草(菊唐草ともいう)大皿です。
この手の尺皿は、めったにないものです。



江戸中期の作風は、華やかというか、独特の艶がありますよね。



真ん中は、お決まりの松竹梅ですが、後期のものより、とても華やかです。



梅も蕾みがびっしりついていて、松も、竹も、すきまを埋めるように描かれています。



後ろは、ご覧のとおり。
大明成化年製という文字が時代を感じますよね。

    元禄享保の頃。  直径31cmほど。