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抜き書き帳『黄昏旅団』(その7)

2016年09月05日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
【370ページ】
知性があるぶん人間はときに獣よりよっぽど残酷になれるのだと知りました。
【348ページ】
立ち止まることなく、マグサは顔だけで振り向きます。
「お前も来たのか、板乗りの兄(あん)ちゃん。よくぞここまで到着したもんだな」
「煙草、持ってねぇっすか?」
マグサの風貌はより恐ろしげになっていました。

[ken] 先日、生まれ故郷の広報紙(塙町議会だより135号)を読んでいたら、編集後記に「6月の町議会も終わりましたが、本会議の一般質問の中で山菜(たらの芽、コシアブラ)などは、放射能検査の結果がまだ販売停止段階との町の答弁でした。原発事故から5年が経ちましたが、まだ影響があると思われます。来年こそは、春そして初夏の味覚を思う存分楽しみたいものです」と記載されていました。これは370ページの「知性があるぶん人間はときに獣よりよっぽど残酷になれる」の文脈と通じるものがありますね。山を何年先まで、土壌の奥深く穢してしまったのです。そして、イノシシなどの獣まで汚染され、狩猟(食用)の対象から放射能検査だけのために、一定の頭数が撃たれている現実は知られていません。福島原発事故は、「残酷な人間の知性」と関連づけて考察しなければ、同様の過ちを繰り返すのではないかと危惧しています。(つづく)
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