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『ちくま日本文学 泉鏡花』その6

2016年01月17日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
『縁結び』では、会話の文中でたばこが出てきました。

【292~293ページ】

「お前さん、煙草は?」

黙って莞爾(にっこり)する。

「喫(の)むだろう。」

「生意気でございますわ。」

「遠慮なしにお喫(あが)り、お喫り。上げようか、巻いたんでよけりゃ。」

「いいえ、持っておりますよ。」
と帯のところへ手を当てる。
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『ちくま日本文学 泉鏡花』その5

2016年01月16日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
『天守物語』の中に、たばこに関する言葉が4か所ありました----「長煙管」「煙草」「煙管(きせる)」「吸い口」----。

【240ページ】
女郎花 夫人(おくさま)。(と長煙管(ながきせる)にて煙草を捧ぐ。)
夫人 (取って吸う、そのまま吸口を姫に渡す)この頃は、めしあがるそうだね。
亀姫 ええ、どちらも。(うけて、その煙草を吸いつつ、左の手に杯の真似をす。)

【242ページ】
朱の盤 ご進物が汚れたわ。鱗の落ちた鱸(ずずき)の鰭(ひれ)を真水で洗う、手の悪い魚売人には似たれども、その儀では決してない。姥殿(うばどの)、こなた、一拭い、清めた上で進ぜまいかの。
夫人 (煙管を手に支(つ)き、面正しくきっと視て)気遣いには及びません、血だらけなは、なおおいしかろう。

【259ページ】
夫人 確かにお言いなさいまし。留守でなければ、いつでも居るから。
図書 武士の面目に存じますーーご免。
雪洞を取って静かに対座す。夫人長煙管を取って、払く音に、図書板敷にて一度留まり、直ちに梯子の口にて、燈を下に、壇に隠る。

【279~280ページ】
桃六 むむ、見える、恥ずかしそうに見える、極りの悪そうに見える、がやっぱり嬉しそうに見える、はっはっはっはっ。睦じいな、若いもの。(石を切って、ほくちをのぞませ、煙管を横銜(くわ)えに煙草を、すぱすぱ)気苦労の挙句は休め、安らかに一寝入さっせえ。そのうち、もそっと、その上にも清々い目にして進ぜよう。
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来る者は拒まず、去るものは追わず

2016年01月15日 | O60→70(オーバー70歳)
▼格言には、簡単なようで困難を極める内容が多いですね▼例えば、「来る者は拒まず去るものは追わず」ですが、これをモットーとし、力の限り実践した亡き友人に、改めて、心から敬意を表したい▼49年という短い生涯でしたが、同い歳の自分はほぼ63年生きてきた中で、彼もモットーがいかに過酷で困難な道であったのか、つくづく思い知らされています。
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『ちくま日本文学 泉鏡花』その4

2016年01月15日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
4作目の『山吹』で、たばこが登場するのは次の場面一か所でした。

【209ページ】
画家 (かつ傾き、かつ聞きつつ、冷静に金口煙草を燻らす)お爺さん、煙草を飲むかね。

人形使 いやもう、酒が、あか桶の水ならば、煙草は、亡者の線香でごさります。

画家 喫(の)みたまえ。(真珠のついたる小箱のまま、つと出す。)

人形使 はッこれはーーー弘法様の独鈷のように輝きます。もったいない。(這出して、画家の金口から吸いつける)罰の当ったーーーもったい。この紫の雲に乗りまして、ふわふわと----極楽の空へ舞いましょう。
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今年初めての慶応大学!

2016年01月14日 | ここで一服・水元正介
▼今年初の学生食堂で、お弁当プラス334円のお惣菜、味噌汁をつけて、国際色たっぷり、学生たちの様子を伺いながら、美味しくランチをいただきました。
▼新しい変化としては、喫煙所のエリアを区切るため、工事現場に見られるようなポールが設置されたことです。喫煙には寛容な慶応大学てあっても、景観を犠牲にする、このような措置は仕方ないのかな、と思いました。
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『ちくま日本文学 泉鏡花』その3

2016年01月14日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
▼第3回目は『高野聖』で、この作品を読みたいがために、図書館で『ちくま日本文学 泉鏡花』を借りたのです。泉鏡花作品の代表作とも言われる本作は、評判にたがわず、緩みのない迫力満点の描写が連綿と続きました。

【99~100ページ】
ポンと煙管(きせる)を払(はた)いて、
(何、遠慮をしねえで浴びるほどやんなせえ、生命が危くなりゃ、薬を遣らあ、そのために私がついてるんだぜ、なあ姉さん。おい、それだって無駄じゃあいけねえよ、憚(はばか)りながら新方万金丹、一帖三百た、欲しくば買いな、まだ坊主に報捨をするような罪は造らねえ、それともどうだお前いうことを肯(き)くか。)といって茶店の女の背中を叩いた。
私はそうそうに遁出(にげだ)した。

【127ページ】
私は余りの気の毒さに顔も上げられないでそっと盗むようにして見ると、婦人(おんな)は何事も別に気に懸けてはおらぬ様子、そのまま後へついて出ようとする時、紫陽花の花の蔭からぬいと出た一名の親仁(おやじ)かある。
背戸から廻って来たらしい、草鞋(わらじ)を穿(は)いたなりで、胴乱の値付を紐長にぶらりと提げ、銜(くわえ)煙管をしながら並んで立停まった。
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京都北白川「魁力屋」のラーメン!

2016年01月13日 | ここで一服・水元正介
▼45号線沿いの京都北白川「魁力屋」で、醤油味玉ラーメンを食べました。2か月ぶりのラーメンですが、脂っこいものを控えているので、カミさんから少し分けてもらいました。
▼入口にブリキ製の赤いスタンド灰皿。軽く一服させていただきました。
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『ちくま日本文学 泉鏡花』その2

2016年01月13日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
▼今回の『国定えがく』では次の3カ所で、末尾に私のコメントを書きました。

【36ページ】
無沙汰見舞に来ていたろう。この姿は、よそへ嫁附いて今は産んだ倅にかかっているはずだ。倅というのも、煙管、簪(かんざし)、同じ事を業とする。
【39ページ】
「何、串戯(じょうだん)なもなか。」と言う時、織次は巻莨(まきたばこ)を火鉢にさして俯向いて莞爾(にっこり)した。----
「あれ、もし、お膝に。」と、うっかり平吉の言う事も聞落としたらしかったのが、織次が膝に落ちた吸殻の灰を弾いて、はっとしたように瞼を染めた。
【40ページ】
「あなた、まだ奥様はお持ちなさりませんの。」
と女房、胸を前に、手を畳にす。
織次は巻莨を、ぐいと、さし捨てて、
「持つもんですか。」

[ken]句読点の使い方、(かっこ)の位置、七五調の言い回し、歌舞謡曲の素養、大衆で流布してた格言、たとえば、「雲泥の差」は「月とスッポン」と合わさった格言「月鼈雲泥の差」(げつべつうんでいのさ)だったなど、何とも面白きこと盛りだくさん。さても『ちくま日本文学』の良いところ数あれど、振りがな豊富、脚注も的確にて読みやすしこと太鼓判、ぜひご一読のほどつとにお勧め申し上げ奉ります。
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『ちくま日本文学 泉鏡花』その1

2016年01月12日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
▼数年前から、毎年2、3度、梅や桜、紅葉の時期になると、上野は不忍あたり、ぐっと坂を上がって、湯島天神の四方から立ち入り歩き去ってきた。その度、お庭に鎮座する「国宝級」文士の碑、泉鏡花の刻印が目をひきつけた。
▼そして、還暦登山の車中や飲み会で、度々、ひなびた教室で書きなぐり、席に回っていた「エロ小説」の書き手が、西穂高岳に向かう山道の景色を、「泉鏡花の『高野聖』を読んでよ。あの摩訶不思議で恐ろしいほどの雰囲気が迫ってくるぞ」と、何度も繰り返してた。ついに先日、通勤途上、念願の名作『高野聖』(『ちくま日本文学 泉鏡花』2008年3月筑摩書房発行)を読み終えた。
▼岐阜の険しい渓谷、深い森に足を踏み入ったとき、大蛇にまとわりつかれ、蛭に血を吸われるシーンは、読んでいる身としても総毛立つほど、迫真に迫っていた。また、蟇、蝙蝠、猿は、最後にわかるのですが、婦人(おんな)に化身させられた旅の途中の男たちだった。
▼というわけで、各作品に出てくるたばこのシーンについて、恒例に従い、抜き書きをしてみました。第1回目は、『雛がたり』であり、たばこに関する文章は、次の1か所だけでした。

【13ページ】
袖形の押絵細工の箸さしから、銀の振出し、という華奢なもので、小鯛には骨が多い、柳鰈(ヤナギカレイ)のご馳走を出すと、ああ、酒と煙草は、さるにても極まりが悪い。
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ブロンコビリー戸塚原宿店!〈英訳付〉

2016年01月11日 | 気ままな横浜ライフ
▼ブロンコビリーは、他の外食チェーンと比べ、ランチタイムが嬉しいと感激しました。まずは、休祝日でもランチタイムをやっていることです。しかも、午後4時までという時間帯が素晴らしい。
▼さらに、着席が午後4時を過ぎても、受付表に記入した時間帯が午後4時前だあれば、ランチタイムが適用されることです。だから、家族3人でお腹いっぱい、お肉や野菜サラダ、パスタ、フルーツなどを食べても、会計が4038円だったのです。

I was impressed that Bronco Billy's lunch time was better than other restaurant chains. First of all, we are open for lunch even on public holidays. What's more, the hours until 4pm are great.

Furthermore, even if you are seated after 4:00 p.m., if the time slot entered on the reception form is before 4:00 p.m., lunch time will still apply. So, even though our family of three ate our fill of meat, vegetable salad, pasta, fruit, etc., the bill was only 4,038 yen.
▼たばこは、入口にスタンド灰皿がありそこで吸えました。そのスタンド灰皿ですが、造りがやわなせいか、凹みがあって底の部分も抜けそうでした。

There was a standing ashtray at the entrance where you could smoke. The stand ashtray had a dent in it, probably because it was poorly constructed, and the bottom part looked like it could fall out.



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