ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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落語本としても愉しめる~時そばの客は理系だった

2009-10-12 10:27:26 | 本の少し

時そばの客は理系だった
柳谷晃
幻冬社新書・740円
☆☆


落語を学ぶ、数学の本とあるが、
まさに数学だけでは、私なんぞ(あれなぜか江戸弁)決して手に取る事のない本。

内容は、江戸落語で、作者柳谷氏が、贔屓にしている
三遊亭金八さんの落語の語りを活かし、数学の話を展開。

でも、専門の数学の話より、マクラの落語の話の方が数段おもしろい。
まあ、私の興味の偏り、度合いですが。

ちなみに、26の話で、出会った事の無い噺は、すべて江戸らしい噺で
「一目上がり」、「しの字嫌い」、「七五三」、「松竹梅」、その他は上方落語と共通。

まえがきでも、述べているが、落語においては、昔の人の生活や情緒が
よく表われ、落語に出て来るちょっとした話題に、
今の教育や親の有り方、躾と勉強、色んなことが見えてくると。

落語は笑うためにあるが、
そこには「そういうことってあるね」という感覚があるから、
笑いが身近に感じ、笑ったあとに何かが残る。
決まり事の多い数学と、人間味溢れた落語とのコラボ。

数学の本というより、落語の本としても十分楽しめる本である。


時そばの客は理系だった―落語で学ぶ数学 (幻冬舎新書)
柳谷 晃
幻冬舎

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コメント (2)
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