一、笑福亭たま・・・・・・「ドーベルマン刑事」
「ドーベルマン刑事」、かつて聞いたような聞いてないような
今回、聞いても思いださないので、聞いてなかったのか・・・・・
印象に残ったのは、どこの舞台でと鮮明に浮かぶものなのですが
この頃、いらんことを憶えてて、大切なことを忘れているような、
私の中で、思いの重要度と、記憶の重要度が違うようで・・・・・・。
この「ドーベルマン刑事」、犬が喋る・・・・まさに
今よく演じられる「憧れの人間国宝」の初期版のようなハナシ。
独特の笑いのセンス、よろしおますな。
二、笑福亭鶴二・・・・・・「小倉船」
松喬兄さんが亡くなられて、今回、鶴二さんと岐代松さんが参加。
次回は、鶴笑さんと伯枝さんで、その次はまた鶴二さんと岐代松さんで決まりとか。
他の、兄弟弟子さんには、回らないようで、「仲の悪い兄弟会」とうたってますが、
この回に出ている方は、仲の良いというのがよう解りました・・・・。
福笑さんが楽屋で、各自笑いが少ないと罰金や・・・・と、プレッシャーの中での
鶴二さんの「小倉船」、元々笑いの少ない噺、えらいハンディのある演目。
でも、浦島の踊りのところで、客席から大きな声で「上手い」の掛け声。
音曲の入った、上方らしい噺・・・・充分、堪能させてもらいましたで。
三、笑福亭松枝・・・・・・「百年目」
「百年目」、これも笑いの少ない噺。
大ネタ中の大ネタで、米朝師匠が「一番難しい噺」といい、
ざこばさんが手つかずで置いてある演目とか。
でも、翌日あの旦那さんが大番頭の佐兵衛に語るところがキモ。
「赤栴檀の「だん」と難筵草の合わせた「だんなん」というのが
「旦那」という言葉になったとか、世の中は有無相持ち。
下の者にも、もう少し優しゅうしてやっれおくれや」
下の者への気づかい、お取引さんとのつきあい方、お金の使い方、
船場の商人の心得帳のようなお話し。
「小事」に際しては、口うるさく言うが、「大事」に処しては懐深き慈父のようにと
「小事は重く、大事は軽く」という言葉があるが、まさにその教えの様な噺。
まさに、この大旦那さんがあってこそ、立派な番頭が育ったんでしょうな。
昔から、老舗と云われる商家には、代々伝わる家訓というものがあったようで・・・。
松喬さんに、宗助さん、そして今回松枝さん、次は誰の「百年目」が聴けるのか楽しみですな。
四、笑福亭岐代松・・・・「紙入れ」
「紙入れ」というと色っぽい春蝶さんのイメージがあり、
今回の岐代松さん、ネタおろしかと思うぐらい、ぐたぐたの高座。
でも、調べてみると、2011年に岐代松さんで聞いている。
途中で、「紙入れ」を忘れて、旦那にバレたかどうか、悶々と悩むところ
先の「百年目」で番頭が夜中に悩むところと、まさに話が“つく”状態。
高座で、初めて気が付いたのか、そこからの慌てぶりは、新吉以上。
新吉が“紙入れ”を忘れてきたというところを、言い忘れ・・・・
翌日の旦那との新吉の会話の可笑しさも半減・・・・。
岐代松さん、この噺で、笑いがとれないのは、まさに罰金ものですな。
五、笑福亭福笑・・・・・・「浪曲やくざ」
おもしろいですな。福笑ワールド、全開。
やくざを題材に選ぶ、まあ笑いというのはお上とか権力者に弱い者が
遠吠えのごとく吠えて、憂さ晴らしというか、ある種笑いのパターンですが。
ナンセンスコントのような設定、ドリフか、昔の“雲の上団五郎一座”の
八波むとしと三木のり平の様で・・・・・向うの親分が森繁久彌。
他愛もなく笑える・・・・よろしいな・・・こんな空間好きでおます。
仲の悪い兄弟会 vol.4 ~兄弟子がナンボのもんじゃぁ~
2014年9月5日(金)午後6:30開演
天満天神繁昌亭
一、笑福亭たま・・・・・・「ドーベルマン刑事」
二、笑福亭鶴二・・・・・・「小倉船」
三、笑福亭松枝・・・・・・「百年目」
//仲入//
四、笑福亭岐代松・・・・「紙入れ」
五、笑福亭福笑・・・・・・「浪曲やくざ」
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