柳家三三、春風亭一之輔、桃月庵白酒、三遊亭兼好、三遊亭白鳥 「落語家」という生き方 | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
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今注目の噺家との芸談、インタビュアー。広瀬和生さん。
それも「この落語家を聴け」の落語会の中でのロング・インタビューをおさめたもの。
当日、二席落語はあるんですが、インタビューは、間にか二席終わってからかなんですが、
いずれにしても40分から50分の長時間。
この本では、今、旬の、柳家三三、春風亭一之輔、桃月庵白酒、三遊亭兼好、三遊亭白鳥の五名。
お客様を目の前にしてのハナシだけに、落語の延長、マクラの延長で、
どうしても笑いをとりにいくので、思わず口が滑ってのリップサービスも随所に。
でも、落語に対する思いは皆さん同様に熱いものがいっぱい。
例えば、
「落語から無駄なものを省こうとしたら、もう落語なんかなくなっちゃうんだ」
・・・(ああこれは、話の途中ででてきた、小里んさんの言葉)
「落語って、不親切な芸能ですから、お客様が、聴いた言葉なり仕草なり、
最小限の情報だけをもとに、自分でたくさん想像しなくちゃ楽しめない。
でもそれが出来た時に二は、面白かっていう満足感が、他の娯楽より
大きいと思うんです」・・・(三三)
「オウム返しの噺を面白く出来るってことが、本当の落語の上手さなんだな・・・」
・・・(一之輔)
「「芸人にピークはない」って言っていました。そりゃ波はあるけど、
芸人にはピークはない。でも、お客さんのピークはあるって、
お客さんは飽きる、と。必ず離れる。そんなのは誰でもある」・・・(一之輔)
「ウケてるってことは、ちゃんとお客さまに伝わっているこだし、
違和感なく伝わってるってことで、伝わってなかったらウケないわけですから
もちろん、笑いが総てじゃないですけれど、まあ、今んところ、
私は笑ってほしいんで。楽しい感じで帰ってほしい」・・・(白酒)
「落語って、私は「業の否定」のような気がする。「業の肯定」と言った談志師匠は
凄く人間を優しく見ていたんですね」・・・(兼好)
「談春兄貴も言ってたんですけど、「おれは芸が上手くなったわけじゃねぇんだ。
登場人物の歳に、オレが近くなったんだ」って。
「ああ、兄さん、たまにはいいこと言うんじゃない」と言ったんですけど」・・・(白鳥)
各人の、落語に対するアプローチ、生き方が生々しく語られる。
上方でも、こんな落語会、無いんでしょうか・・・。
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