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色川武大さんが、55歳の時に書き下ろした食に待ち割るエッセイ。既に体調も悪そうで、健啖家でグルメ本ではなく、身体を騙しだまし、細い食の中でも、米とか、味噌とか、豆腐とか、日常茶飯のものを吟味して食する。
でも、米つながりで、遠ざけていると言いながら、日本酒には目がない。
あっさりとそばやうどんにこだわると思いきや、突然街中の中華に目覚め、ときには町の洋食屋でハイシライスや牡蠣フライなどを食する。今の私の毎回の食事と同じ、食べたいと思う気持ちと実際食べることのギャップに苛まれる。
この頃、旨い鰻も無性に食べたくなる。あっさりしたラーメンも。少量で良いからビフカツも。焼肉ではなくステーキを。まさに色川武大さん状態。
まあ、この歳になったら、食べたいものは食べる、そう思っても身体の方が案外、自動制御するみたい。この歳になると、食べるってこと大切ですな。
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