ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

雪麻呂~小島ゆかり

2022-01-22 05:05:05 | 本の少し
 ☆☆☆

めずらしく短歌の新刊が図書館に入ったので早速予約して読みはじめる。
旧仮名表示で馴染めない短歌。プロフィールをみるとわたしとほぼ同世代。
この本は15冊目の歌集。そうか小島なおさんと勘違いしてましたが、なおさんのお母さん。気の若い私は娘さんの方が波長があうみたいですが・・・。

気になった歌は
よこたはる母にみえねど病室の窓にやさしい夕月のぼる
七草を言へぬ娘が作りたるとはいへうまし七草の粥
ゆきは冷た、ゆきは温か いつのまにこんなに着ぶくれをしてわたし
外側のいちまいは風のかたちなり手を差し込んでキャベツをはがす
あやまりたいことがあるから一度だけ会ひたい人があります、いまも
スケボーの少女うつくし半袖を肩へめくれるしろいTシャツ
言うことと言ひたいことがこんなにもちがってしまって また夏が来る
かつて子が言ひし「自分でできるから」いまは老いたる母が言ふなり
あぢさゐのざわざわゆれて午後四時のバスより先に通り雨くる
台風の迫るまひるを深鍋に白雲のごとく湧きたつうどん
落葉また落葉 忘れた日が今日に続いて 落葉またちる落葉
林檎箱あければひそひそ話やみ一個一個の息かすかなり

やはり、詠みやすい歌ばかり選んだようです。





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