MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

「呪の思想」

2005年03月27日 | BOOKS
 久しぶりに物語以外の本を読みました。学者である白川静先生(当時91才)と梅原猛先生(当時76歳)の対談集「呪の思想~神と人間の間~」(2002年刊)です。

 お二人の対談は、知る喜びと学ぶ喜び、そして伝える喜びにあふれていて、読んでいてうれしくなります。
 「人間」と「国家」そして「神」について、白川先生の専門の「字」から読み解く物語が展開され、遥か昔の中国の人々を近くに感じさせてくれる内容です。

 中でも、中国の古い神話の中に「南総里見八犬伝」と似たような話が登場する部分を興味深く読みました。「黄帝が敵将の首を取ってきた者に娘を与えると約束したら、飼い犬がその首をくわえて帰ってきて娘をもらった」というものですが、滝沢馬琴はこの神話を知っていて八犬伝を書いたのでしょうか?江戸時代では学のある者は漢文を諳んじていたそうですから、知っていたかもしれません。

 白川先生の年齢になるまでにはまだまだ時間がたっぷりありますから、私も漢文をもう一度勉強しようかな.....。
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