MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『クリスマスの女の子 The Story of Holly and Ivy』

2013年12月24日 | BOOKS
『クリスマスの女の子 The Story of Holly and Ivy』
ルーマー・ゴッデン 作
久慈美貴 訳
福武書店 (絶版)復刊情報を追記しました!

 この表紙の女の子の嬉しそうな顔!お人形も、とっても嬉しそうでしょう!
クリスマスに、子どもたちがこんな笑顔を見せてくれる世界が続くといいですね。

 女の子の名前はアイビー。お人形はホリーと言います。
二人とも緑の美しい常緑樹「Ivy =キヅタ(フユヅタ)」と「Holly =柊 ヒイラギ」の名前が付いているのです。
 クリスマスの賛美歌に「ひいらぎとつたは(The Holly and the Ivy)」(讃美歌第二編第217番)という曲があって、その曲の題名からこの物語ができたそうです。

 孤児院育ちのアイビーは自分を待つ「どこかにいるかもしれない おばあちゃんの家」を、おもちゃ屋さんの棚のホリーは自分を待つ「クリスマスの女の子」を探しているのです。
 二人の願いと祈りが、クリスマスの日に奇跡を起こします。

 奇跡は二人だけでなくて、子どもがいなくて寂しいジョーンズさんの奥さんとジョーンズさん、おもちゃ屋さんの店員のピーターにも幸せを運んでくれます。
 大人である私は、子どもたちの幸せよりも、一組の夫婦の幸せにグッときて涙が出そうになりました。

 皆が、その人を必要としている誰かと出会えるといいですね。

 残念ながら、この本は絶版になってしまっているようです。
福武書店さんも今はベネッセコーポレーションになってますものね。
 1989年刊のこの本。ぜひ図書館で探してみてください。

<追記 2018.10.31.>
 徳間書店から復刊されました。
・『クリスマスの女の子』
(四つの人形のお話3)
ルーマー・ゴッデン/作
久慈美貴/訳
たかおゆうこ/絵
徳間書店

 ゴッデン「四つの人形のお話」の一つとして、表紙は変わりましたが、同じ久慈さんの翻訳で復刊しています。
 他の3つのお話も合わせてどうぞ。

<参考>
The Holly and the Ivy - YouTube
The Holly and the Ivy

 賛美歌「The Holly and the Ivy」を聞くことができます。とても素敵なコーラスです。

<追記>
 岩波書店から別の翻訳で絵本が出ていました。
『クリスマス人形のねがい』
  ルーマー・ゴッデン 文
  バーバラ・クーニー 絵
  掛川 恭子 訳
  岩波書店 (2001年)

 色彩豊かな挿絵がとても素敵です。ただ、こちらはページ数が少ないけれど文字が多いので、『クリスマスの女の子』のほうが読みやすく感じました。
コメント
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