モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

浅葱斑と再び邂逅した鏡台山(妻女山里山通信)

2009-09-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 渡りをする蝶で有名な浅葱斑ですが、今回はちょっと感動ものの体験をしました。シシウドに吸蜜するアサギマダラを撮影していたのですが、吸蜜に夢中なのか接近しても全く動じません。そんなわけで、今回はなんと3センチまで寄って撮影できました。

 撮影が済んでカメラを降ろして、今度は肉眼でジッと観察しました。一心不乱に吸蜜しています。すると周りに自分たちも吸おうと小さな羽虫などが集まってきます。たくさん来ると、突然アサギマダラは、翅を羽ばたかせて彼らを追い払います。そして、また吸蜜に夢中になります。しかし、めげずに小さな虫たちも再び寄ってきます。咲いているシシウドはたくさんあるのですが、ここに集まるのは、花が盛りで蜜の量と質がいいのでしょうか。

 蝶と私の距離はほんの30センチほど。ジッと見ているうちに、触っても大丈夫かもと思いました。そして、恐る恐る吸蜜に夢中のアサギマダラに人差し指で触ってみました。全く動じません。掴んだら振り払って逃げるでしょうが、触ったぐらいでは意に介さないという感じです。これには驚きました。これから南へ下る長旅を前にエネルギー補給に夢中なんでしょう。それにしても無防備で驚きました。

 アサギマダラの幼虫の食草は、イケマ・カモメヅル・キジョラン・サクラランなどのガガイモ科の植物です。いずれもアルカロイド系の毒素を含む毒草のためアサギマダラも毒化し身を守っているといわれています。そのため、襲われにくいと知っていて無防備なのでしょうか。でも、別の蝶では、撮影のために近づくと逃げられてしまうこともあったので、たまたまなのかもしれません。それにしても不思議な感動的なできごとでした。

 ちなみに浅葱斑という名は、写真でお分かりのように、浅葱色を帯びた白い班があることによるものです。ボレロを着たような胸や目にも水玉があるのがお洒落です。これも一種の迷彩色なのでしょう。アサギマダラの特集は、鏡台山のトレッキング・ルポの最後に掲載します。ぜひご覧ください。

★鏡台山のトレッキングを、フォトドキュメントの手法で綴るトレッキング・フォトレポート【MORI MORI KIDS(低山トレッキング・フォトレポート)】にアップしました。3ページ目はアサギマダラ特集。どうぞご覧ください!

★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、特殊な技法で作るパノラマ写真など。キノコ、粘菌、秋の花、昆虫、樹木、蝶などを大量に更新しました。トレッキング・フォトルポにない写真も掲載してあります。
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