~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

「THE WINDS OF GOD」~今井雅之

2015-05-28 22:00:01 | 日記

つい先日、長田弘さんが亡くなり残念です。と書いたら

今日は今井雅之さんです。

何年前になるでしょうか、友人に今井雅之氏の

「THE WINDS OF GOD」はいい芝居だよと

言われ観に行ったのが忘れられません。

若い時から、芝居は随分観てきましたが、その中で

心に強く残っているのが、

「THE WINDS OF GOD」です。

観終わった後で、直ぐに今井さんの原作本を買って

読みました。

私が観たのは横須賀公演で、今井さんは

自衛隊の時に横須賀に来ていたので、

そんなことを舞台挨拶で話されたのを今でも

覚えています。

戦車の中が一番きつかったと…

「THE WINDS OF GOD」それは神風

お笑い芸人の二人が、交通事故にあい

意識が戻ったら、なぜか特攻隊にいるという

ストーリーですが、突然突き付けられた「死」が

この芝居の骨格をなすテーマとなっていました。

そして、この芝居を書いた今井さんも又

突然の「死」、いのちの期限と向き合ったのは

何か深い意味を感じます。

 今、年配の人達が日本に戦前の足音が

聞こえてくるようだと言っています。

今井さんもいた自衛隊が、海外派兵が可能に

なる方向に向かっています。

自衛隊の幹部の人が「自衛隊は憲法9条によって

守られていた」と言っていました。

こんな世の中になって来たので、

「THE WINDS OF GOD」の上演の意味が

より深くなって来たと思います。

今井さんは、どんなに演じたかったことでしょう…

芝居のテーマであった「死」を自分自身に突きつけ

られた時に、何を思ったでしょうか…

あまりに早い、今井雅之氏の死が悼まれます。

戦争は理不尽な死です。

そのことをしっかり見つめないと、芝居のアニキと

キンタのように、気がついた時には理不尽な突然な

「死」を突き付けられる、そんな時代が直ぐそこに

着ている気がします。

今井さんが「「THE WINDS OF GOD」で

伝えたかったことを、しっかりと受け取らなければ…

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする