吉本ばななさんの「海のふた」を読んでいたら
緊張していた心が、ふわっとほぐれていく、そんな
気持ちになりました。
私の心に降りて来た言葉、それは
『大したことが出来ると思ってはいけないのだ、
と思えることこそが好きだった。
私の出来ることは
私の小さな花壇をよく世話して花で満たして
おくことが出来るという程度のことだ。
私の思想で世界を変えることなんかじゃない。
ただ生まれて死んでいくまでの間を、気持ちよく
おてんとうさまに恥ずかしくなく、石の裏にも
木の陰にも宿っている妖精たちの言葉を聞くことが
できるような自分でいること。
この世が作った美しいものを、まっすぐな目で
見つめたまま、目をそらすようなことに手を
染めず、死ぬことができるように暮らすことだけ
のこと。
それは不可能ではない。だって、人間は
そういうふうに作られてこの世にやってきたの
だから。』
本当に、この言葉のように生きられたらいいな~
そんなふうに生きられたら、あのネイティブ
アメリカンの古老の詩
死を迎えられるかもしれない。