~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

心に降りた「海のふた」

2017-04-27 22:15:36 | 日記

吉本ばななさんの「海のふた」を読み終えました。

何か特別なドラマがあるわけじゃないのに、

読み終えたら涙が溢れて来ました。

人の心の中にある優しさが、水に輝く光のように

キラキラ散りばめれているようで…

ばななさんの文章を読んでいると

こういう優しさが、人の心の中に宿っている

ことが信じられるのです。

人間をどこまでも信じている人だからかな

『私たちは人間だから、すごい力を持っているのだ

誰かがかき消そうとしても、無理やり均されそうに

なっても、どんなに押さえつけられても絶対に

なくならない、そういう力を。(吉本ばなな)』

人間って、そういう力を持っているんだ。

自分の中の力が弱くなっているのを感じるので

ばななさんの文章に励まされます

ばななさんは、きっと母性溢れる人なんだ

ろうな~

海のふたは、挿絵にボクネンさんの版画が使われて

います。

出版社の社長のブルース・ベイリーさんが

「よしもとさんと睦稔(ぼくねん)さんの

本を創りたい」と言われて生まれた本だそうです。

タイトルは、原マスミさんの「海のふた」の曲から

来ているようです。

皆が響きあって出来た本なんですね。

 「夏のおわりの海水浴 だれが さいごに海から

 上がったの

 さいごの人が海のふた しめずに 

 そのまま帰っちゃたから ずっとあれから

 海のふた あいたままだよ…

       (原マスミ 海のふた)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする