ブログで個展のシリーズは、一応今日で終わりです。
最後は、「幻の蝶」。
指に蝶をとまらせる図はよく描きますが、これは幻の蝶。実際にはそこにいない蝶です。
かつていたものが去っていったのか、あるいは、はじめからそこにいなかったのか。とにかく少女は一心にそこを見つめている。見つめている少女の瞳も、何かを失ってしまったかのようにうつろだ。
なぜ蝶は去っていったのか。考えたくはないから、すべてを空っぽにして、何も痛くないことにする。わかってしまったら、苦しすぎるだろう。
蝶はどこにいったのだろう。今もここにいるのかもしれない。