◇『夢をまことに』 著者:山本 兼一 2015.2 文芸春秋社 刊
江戸時代後期―文化・文政期の実在の人物「国友一貫斎」の一代記である。
2014年2月に亡くなった作者山本兼一が最後に残した作品。(初出:京都新聞2012.71―2013.6)
近江の国国友村は足利時代からの鉄砲つくりの地である。鉄砲鍛冶の年寄脇として村の指導的立場
にあった国友一貫斎は、持ち前の旺盛な技術的好奇心からオランダ渡りの空気銃、屈折望遠鏡を手
掛け、「より精度の高いものを」という負けん気をばねに苦節を重ね、一つ一つ技術者としての夢を形
にしていく。鉄砲鍛冶は人の役に立つものなら何でも作るという気概がある。「人は夢をまことにする
ために生きているのだ」という信念を持つ一貫斎の夢は、油を足さなくてもよい灯明り、飛行船や、
潜水艇にまで及ぶ。そして実際に身を持って難問に取り組み、実験し、体験し、難問を一つ一つ克服
していく。日本人が生まれながらに持っているらしいものづくりの神髄がそこに見られる。
悪人は一人として出てこない。爽やかな作品である。
(以上この項終わり)
◇ 陸に上がった漁船
三崎港の一部に、しばらく出漁しない船用の陸揚げ施設がある。そこに3隻の漁船が
休んでいた。
やや遠景になるが、船溜りの反対側からこの3隻の船を描いた。
船は、ほぼおしなべて船体が白いので、メリハリが付けにくい。甲板上に並ぶ装置類も
必須のもののほか何やらこまごましたものが載っているので、それなりに姿かたちを位
置づけようとすると観察も容易ではない。
後ろの建物は端役なので、ほぼグレー一色にした。
WATSON F4
(以上この項終わり)
◇ 三崎港の漁船
写生旅行第二日目。
伊豆急三崎港口駅からバスで三崎港まで行って、それぞれ目星を付けた漁船や
観光船を描いた。三崎港といえばマグロが有名ではあるが、マグロ漁船は三崎港
の外側に停泊するようになっているし、たまたま今日は1隻も見当たらなかった。
今頃太平洋に出掛けているのかもしれない。仕方なく飲食施設のログハウス前に
停泊している小型の漁船を描いた。
遠景なので舟の甲板上の設備などがよくわからず、わざわざ港を半周し詳細を
確かめに行った。省略するにしてもわかって省略するのといい加減に描くのでは
訴える力が違う(と信じている)。
後ろの建物や車は脇役なのであっさりと書くつもりであったが、やはり少しまとも
に描きすぎてしまった。
ARTENON F6
◇ じゃがいもは収穫期
じゃがいも(男爵)は木が黄色くなった。採り入れてよいしるしである。
近くの孫Mに「イモ掘りをしよう」と誘いをかけてもいいが、小学生になって俄然時間に
余裕がなくなったらしくて祖父母はあまり遊んでは貰えなくなった。仕方なく一人で試し掘
りをしたら、今年は畝作りの時期に天候状態が悪く、耕しが中途半端だったせいか個数
も大きさもいまいちだった。
◇ トマトは徐々に大きくなって
トマト(ホーム桃太郎)の生育は順調で、すでに卵大の大きさになった。花房は第3段目が
花を付けている状態。5段くらいで芽を止める。
◇ 落花生は開花期へ
◇ 庭の胡瓜も
庭に植えた胡瓜は、肥料の関係か木がやや徒長気味ではあるが実を付け始めた。
1日に4センチ伸びるというきゅうりは早くも5・6本大きくなって、早速初採りを即席漬
けで食べた。
無農薬・有機栽培、新鮮な朝採り野菜はうまい。
木の2本が一部うどんこ病にかかってるのが残念。
(以上この項終わり)
◇ シーボニアマリーナのヨット群
今年の水彩画教室の泊まりがけの写生旅行は三浦半島。初日は三崎港口からバスに乗って
小網代港にあるシーボニアマリーナを絵に描いた。
山の薄緑を遠景に、林立する停泊中のヨットの帆柱が印象的だった。
湊内の波は穏やかでほとんど波がない状態。空に雲を置いた方が良いのではという意見もあ
ったが、マリーナの静謐な雰囲気には何もない初夏の青空が合っていると思ってそのままにした。
山の緑の表現が今いちで、一段の努力の必要がある。
CLESTER F8
(以上この項終わり)