読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

2024年の暮れを迎えて

2024年12月31日 | その他

激動の年を予感させることども
   本年も日頃本ブログページをご覧いただきありがとうございました。今年は能登地震による甚大
な被害を初め、ウクライナ、パレスチナ自治区での戦争の激化など悲惨な出来事が続きました。
 今年は私事おいても年央に思わぬ出来事があって生活のリズムが大いに乱れました。本ブログの
更新もままならぬ事態となり大いに慌てました。幸いなことにことは大事に至らずこれまでの生活
リズムを取り戻しつつあり、やれやれと安堵しております。
 さて大きく世界に目を巡らせば、来年も不確実性の高まる年ではないかと懸念しております。一
つは大国アメリカの新大統領が唱える対移民政策は国民分断の端的な表れであり、今やイギリス、
ドイツ、フランスなど欧州各国においても移民を巡って国内で分断化現象が起き政権を揺るがす極
右勢力が勢力を増しているなど不安定あ進んでいます。地球をめぐる自然現象が明らかに温暖化を
示しているにもかかわらず、これまたアメリカの新大統領の科学的根拠薄弱な主張のせいで折角合
意を見た地球温暖化抑止への世界的枠組みも足踏みを続けている。こうした世界で必要とされる寛
容と協調が失われることが大いなる懸念要因であります。
 ひるがえって国 内に目を転ずれば少数与党の政局運営は次の参院選挙で更なる混迷が予想され、
一方野党側も政策提案能力が試される局面が増え、政権担当能力を探る国民の目にられされるでし
ょう。少子化対策、経済対策、財政健全化対策、老朽化したインフラ更新対策、弱体化した国民知
力、国際的挑戦力向上対策等々どれから手を付けたらいいのか分からないほど課題が山積しており、
政権が安定しない限り右往左往する局面頻出は避けられでしょう。

 で、来年は世の中押しなべて混迷の年と覚悟する次第であります。新しい年に託す夢の種も少な
ものの、「正月 は冥土の旅の一里塚」の一休禅師の心境で新年を迎えましょう。

アメリカのトランプ2についてアメリカの分断の行方については本ブログをご参照ください。  

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石原慎太郎の『「私」と言う男の生涯』

2024年12月08日 | 読書

 これは石原慎太郎という海洋スポーツマンであり、物書きであり、政治家であった一人
の男の自叙伝(または 回想録)である。

 多才にして毀誉褒貶定まらない稀代の道楽者。そんな男石原慎太郎は自分という男の生
涯がどんなものであったか、どんなことがあってその時何を思ったか思ったか。どんな人
たちと巡り合ってどんな影響を受けたか。時代の出来事で自分がどんな役割を果たしたか。
また自ら吐露しているように女癖が悪く、妻に支えながらも繰り返した女たちと不倫の一
部始終についても赤裸々に語っている。
 弟の裕次郎とのあれこれ、文筆家としての活動、ヨットレース、クルージング、スキュ
ーバダイビングなど海への傾倒、国会議員や都知事としての政治活動など多岐にわたる
人生の諸活動を将来の自伝執筆のために早くから書き溜めていという。

 彼の人生は、大胆に括れば海と女と政治そして文筆世界であろう。

 彼が度々述懐しように いかに数多くの僥倖に恵まれていたか、そしていかに数多くの出
会いに恵まれていたかを知ると稀有の人生と言ってよいのではなかろうか。いずれにして
もその彼が、徐々に老いていく身と彼岸の世界へのそこはかとない不安の心境を赤裸々に
語っているのが痛々しい。
                                                                                                          (以上この項終わり)

 

 

 

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