読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

戸外の写生と静物

2006年12月13日 | 水彩画

◇季節の静物

  水彩画教室では寒い季節になると戸外の写生はお休みです。
  勢い室内で静物を描くか、著名な画家の作品を勉強する(臨画)こと
  になります。
  今回は選択で、何人かの画家のいくつかの作品からヒントを得て、自
  由に描いてみようという趣向でした。
  私は時節柄「渡邊武雄」画伯の「鮭」を描きました。わが水彩画教室
  の先生のご同輩とのことです。
  食欲をそそるサーモンピンクを出すのに苦労しました。背景は普段あ
  まり使
わない暗い色を使いましたが、皿の白さは強調できました。

     [クリックすると大きい画面になります]
  
                  

    前回は果物の写生でした。素材となった果物は抽選でみんなで分けま
  した。
  当たった「ざくろ(カリフォルニア産)」は、食べる前に甲州道中を歩いていて
  手に入れた「かりん」と一緒に描きました。後ろのウィスキーボトル(シーバスリー
  ガル12年もの)の質感がなかなか出せなくて悔しい思いをしています。

                                                
              
 
 ◇今年最後の写生

  先月ある晴れた日に手賀沼を半周歩いたときの作品「手賀沼フィッシング
  センター」です。前にも一度同じシーンを描いたことがありますが、構図とし
  ては画面左に依然あった一本の柳の木がなくなっていたため、締りがな
  くなりました。
  白い雲も「にじみ」が妙な具合になって残念でした。

                  

 ◇ペン画の臨画

  わが水彩画教室では初めて「ペン画」をやりました。出先などで手早く描
  くにはもってこいの技法と言いますが、やり直しがきかないし、輪郭線が
  どぎつくなって私自身はあまり使いたくありません。この習作はお手本の
  ペンの使い方と特徴を捉えることが主眼でしたが、案の定不得手さが如
  実に現れました。

                   



   

                         

 

 

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「坂口安吾 百歳の異端児」

2006年12月09日 | 読書

◇安吾生誕百年

  今年は坂口安吾生誕百年とか。表題の本はフランス文学者にして小説家、
    エッセイスト出口裕弘の評伝である。
    (1,500円 新潮社)



                 
                                

  読後感。一言で言ってありきたりの評伝と異なり、坂口安吾に対する思い入
  れが迫ってくる。かといって単なる安吾礼賛ではない。辛口の評価が随所に
  あり、面白い。
   筆者出口は、坂口安吾という、どうしようもない異端児(同時代の作家、太
  宰治、石川淳、織田作之助らと並び「無頼派」と称せられた。)を旧制高校生
  のころ発表された「堕落論」、「白痴」などで初めて接し、興奮、感激し、以降
  安吾のファンとなり、作品はすべからく目を通しており、いわば安吾のすべてを
  知り尽くした「追っかけ」的存在である。安吾生誕百年に当たり、「正面から
  安吾にぶつかってみようと心に決めて」取り組んだ評伝である。

   安吾の小説、散文など全作品を時系列で読み比べ、振幅の大きい心的軌
  跡を解明しようと努めている。作品の裏に隠れた背景を探るために生地新潟
  市寺尾も訪ねている。
   安吾は島崎藤村も谷崎潤一郎も志賀直哉もだめな作家、それどころか万
  葉集も古今集もダメと日本文化、文人をこきおろす。徹底的に。その安吾
  が書いたまともな小説は昭和14年から23年頃までの作品で、それ以降の
  ものには乱雑な文章ばかりではないか。と筆者は言っている。この頃安吾は
  薬物の虜となって暴力沙汰で警察の厄介にもなっている。
   そんな安吾が、ようやく「新日本地理」のような散文に活路を見出しかけた
  矢先突然脳出血で急死する(1955年享年49)。

   「異邦人にして賢者、挫折者にして悪魔」とはこの本の腰巻の惹句である。
  五回も自殺未遂を繰り返した太宰治とはまた違ったタイプの無頼派。激情に
  駆られ見境もなくワッと書いてしまう。「過激誠実派」というのが著者出口の冠
  した「正体不明の文学者」坂口安吾である。

 

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甲州道中を歩く

2006年12月07日 | 里歩き

 ◇ 甲州道中歩きは今回が5回目。前回は藤野から猿橋まで歩きま
    した。今回は初めての2泊3日の旅で、荷物も重く峠越えでは苦労し
   ました。でも天候に恵まれ、懐かしい山々に出会えて最高でした。


◇猿橋宿から笹子まで

 11時に猿橋を歩き始めるとまず目に付くのが「岩殿山(城跡)」「あず
   さ」など電車からも見えます。日陰は霜で真っ白でした。
  笹子まではわずか15キロほどですが、大月、下花咲、上花咲、下初
  狩、上初狩、白野、阿弥陀海道と7つの宿場があります。笹子には宿
  がないので大月までいってビジネスホテルに泊まりました。
  
     
           岩殿山

◇笹子から石和宿まで

 笹子を7時40分に出発し、黒野田宿を過ぎると道は笹子川の上流、
  新田沢に沿って登っていきます
紅葉はすっかり終わって道端に吹き
  溜まりとなったケヤキの落ち葉を堆肥用に集めている夫婦がいました。
  「熊が出るから気をつけな」と注意されました。
 道が羊腸の如く上るので悔しくて何度かショートカットしようと落ち葉のでふかふ
  かの崖を上りました。
 旧道笹子トンネルの上が笹子峠(海抜およそ1100m)です。

  気のせいか柏スズメが何羽か西の空に見えたような・・
・。

               
          旧笹子トンネル            笹子峠           最早冬仕度      

        
         ときにはこんな紅葉が     下りではこんな楽しみも              
               
     
◇石和宿から竜王まで

 
   <笹子峠の下り道>
  いつも街道歩きで峠越えをする時は、昔の人はほんとにこんな道を通った
  のだろうかと不思議に思います。今度も5~60センチで谷底へというとこ
  ろが何箇所かあります。

          
            この崖をショートカット      この下は川         笹子沢川の清流

  <大善寺とぶどう郷>

  勝沼では開創719年という国宝薬師堂のある大善寺を見学しました。
  勝沼から石和までは数キロに渡って店じまいしたぶどう園が延々と続い
  ていました。

     
           大善寺

 <白峰三山と甲斐駒>

   7時間26キロの山旅はさすがに疲れました。温泉で疲れを癒して、
  朝6時の日の出時。ホテルの5階から昔登った白峰(白根)三山(北岳、
  間ノ岳、農鳥岳)と甲斐駒ケ岳の朝焼けの姿が、まだ明け切らない青
  空にくっきりと浮かんでいるのを見たときには感動しました。
  期待の富士山が見えたのは酒折(甲府柳町宿)辺りでした。

           
               白根三山           甲斐駒ケ岳              富士山
 
  今回の終点は竜王駅でしたが、時間をとって山梨県立美術館で主とし
  て常設展示のミレーの作品(「落穂拾い」、「種播く人」、「ポーリーの肖像」
  など19点)を中心に鑑賞してきました。美術館がたまたま甲州道中の街
  道筋にあったため思わぬ目の保養になりました。


  

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養老渓谷の紅葉を訪ねる

2006年12月07日 | 国内旅行

◇梅が瀬渓谷の紅葉

  先週の12月1日、わが会のKさんの企画で千葉県安房郡の「養老
     渓谷」に紅葉見学に行きました。信州の寒さを経験した
身としては
     安房の地は温暖で、悪く言えばボーとして季節のメリハリなどたい
     してな
いものと思っていましたが、なかなかどうして、結構な紅葉に
     出会いました。
  梅が瀬渓谷の歩きはおよそ9.6キロ。
山の上り下り、川沿いの歩き
     などがあり満足しました。
 
                     

 

 

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水仙が咲きました

2006年12月06日 | その他

◇今年一番乗りの水仙

 一輪だけ咲きました(12/3)。留守の間に一挙に10輪くらい後を追って咲きました。
 水仙は毎年気候の状況で咲く時期が違います。暖冬かと思われた今年は、また
 厳冬?
 いただいたワイルドベリーも健在です。後から後から実をつけています。

              

 

 

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