リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

カメヤマブランド

2007年03月05日 12時52分12秒 | ローカルネタ
最近は亀山と言ったらちょっとしたブランドですよね。秋葉原の家電量販店で、液晶テレビが「亀山製」というのを正面に出して売っているのを見ましたけど、三重県人としてはなんとなくこそばゆいような。(笑)

私のイメージの亀山は、まず関西線の駅弁です。母方の実家が柘植というところにあり、関西線に乗っていくんですが、亀山でちょっと長く停車します。そこに駅弁売りのおじさんがやってきて(車内ではなくホームに)窓をあけて駅弁を買うわけです。どんな味なんかはもう何も覚えていませんが、陶器に入ったお茶が付いてたことは覚えていますねぇ。今は亀山に行くなんて、東名阪自動車道を通れば、1時間もかかりませんが、昔は(自分が子供であったこともあり)随分遠いところに行くって感じでした。

あと亀山と言えば、ローソクです。カメヤマローソクという会社があって(今もあると思います)ウチで使うローソク(主に仏壇用と停電用)はカメヤマブランドでした。昔は台風が来るとときどき停電になることがあったし、それ以外のときも停電がありました。今はほんとに停電が減りましたねぇ。停電の時は懐中電灯とローソクでした。暗闇の中に光るほのかな光って何か世界が変わるようですごく好きでしたけど、たまにだからよかったんですよね。(笑)でも、確か3,4年前の台風のとき久しぶりに停電しましたが、その時はもうローソクに火をつけることはなかったです。懐中電灯が家の中に一杯あってローソクの出番はなかったわけです。

1950年代の終わりの伊勢湾台風のとき、ずっと停電が続き、カメヤマローソクに随分お世話になりました。このとき、21世紀のカメヤマブランドは(液晶テレビの)世界ブランドになる、なんて言ったら、「おまえアホか」って言われるのがオチですよね。でも世の中何がどう変わるかわからんもんです。有名な映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の一シーンで、1950年代における日本製のパーツを見て、「(50年代は信頼性のなさで知られるメイド・イン・ジャパンだけど)85年では、メイド・イン・ジャパンは最高のパーツなんだ」って主人公が言うシーン(詳しくは覚えてませんが、大体こんな感じ)がありましたが、カメヤマブランドの話はそのシーンを思い出させます。あ、カメヤマローソクが信頼性がなかったという意味ではありませんからね、念のため。