リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

幸運にも・・・

2009年07月18日 17時10分07秒 | 日々のこと
先月末に受検しましたドイツ語検定2級の結果が来ました。自己採点では惜しくも不合格という感じでしたので、送られてきた封筒の中から出てきた証書は、受検をしたという意味の証書かと思いました。不合格者にもご丁寧にと思ってよく読んでみると、合格したと書いてありました。ラッキーにも合格したというかマグレというか、ま、それでも合格には違いありませんです。

何せ直前の2,3日しかやってなかったので、(それも単語のみ)よく通ったと思いますが、通ったといっても低空飛行のすれすれ合格ですからあまり大きなことは言えません。でもまぁ2級の上にはあと1級しかないみたいに見えるの世間体はなかなかよいものがあります。(笑)(本当は準1級があり、ここからかなり難しくなるのです)

次はフランス語かイタリア語をやってみたいですが、このくらいヨーロッパの言語を知っているとカンタータなどの声楽曲の通奏低音がずいぶん楽になりそうです。でも別の言い方をすると、日本人の器楽奏者はこのあたりが本当に大変なところです。

リュート奏者(と言わず、器楽奏者は皆でしょうが)はいろんな楽譜を読みこなし、ヨーロッパの言語にもそれなりに通じている必要があります。リュートの場合はタブ譜(少なくともフレンチとイタリアン)を読めないといけないので、その分他の楽器奏者より負担は大きいでしょう。リュート奏者の場合、楽器の指のスキル以外のどんなスキルが要求されるんでしょうねぇ。思いつくまま書いてみると・・・

ト音譜表
へ音譜表
ハ音譜表(アルト、テナー)(ソプラノはとりあえずいいか)
フレンチタブラチュア
イタリアンタブラチュア(ドイツタブラチュアはできるに越したことはないが)
Gチューニングの楽器で通奏低音
Dマイナーチューニングの楽器で通奏低音
Aチューニングの楽器で通奏低音
フランス語、イタリア語、ドイツ語、英語、・・・

あとフレットを手際よく巻くとか、弦をすばやく確実に張るとか、調弦に人生の三分の二以上は使わないとかありますねぇ。(笑)

おまえはどのくらいできるんや?というつっこみが入りそうですが、私はフレットを手際よく巻くのは得意な方です。でもラテン系のことばはさっぱりですし、Aチューニングの楽器で通奏低音もあまり得意ではありません。バス譜の中にアルト譜が出てきたら、上線が多くなってもへ音譜表に書き直します。私の師匠なんかは、ドイツタブ以外は全部○ですからねぇ。ま、上記の項目全てできなくてもなんとかなっていくとは思いますが、ソリストと通奏低音奏者としてやっていくのなら、ある程度はできないとだめでしょうね。ヴァイスの曲しかコンサートで弾かず、それで成り立っていくのでしたら、フレンチタブラチュアが読めたらオーケー、英語がしゃべれたらなおよろしい、という感じでしょう。