今年は結構いろいろある年のようです。
オリンピック、こち亀の日暮熟睡男(ひぐらしねるお)登場の年、うるう年、シェークスピア没後400年。伊勢志摩サミットもあります。サミット自体は毎年ありますが・・・マイコプラズマ肺炎も流行する年とも言われています。
私的には、リサイタル・イヤーです。5月15日に、名古屋市千種区のHITOMIホールです。
なかなか渋いチラシでしょ?
タイトルにありますように、オール・バッハプログラムです。リサイタルでは必ずと言っていいほどバッハを弾くのですが、オール・バッハというのは実は今回が初めてです。
プログラムは、組曲第2番BWV1008、第6番BWV1012、プレリュード、フーガ、アレグロBWV998他を予定しています。
998はニ長調で弾くか、ヘ長調弾くか迷っています。オリジナルは変ホ長調ですが、この調はバロック・リュートにとってはちょっと弾きにくい調で、実際録音されているものを見ても、ニ長調の方が多いくらいです。998はリュート曲なんだからちゃんと原調でひかんかい!という声もありそうですが、この曲はラウテン・クラヴィア(リュート・チェンバロ)のための作品で、バロック・リュートでの演奏は前提ではありません。
私も昔は変ホ長調で演奏していましたが、あまり弾きやすいとは言えませんでした。これをニ長調にするとぐっとプレヤビリティが上がることから、多くのリュート奏者がニ長調で演奏しています。でもニ長調はひとつだけ問題があります。それは、バスの音域が一音足りないのです。14コースの楽器を使えば可能でしょうけど、14コースのバロック・リュートというのは当時(今も)一般的ではありませんでした。楽譜も楽器も残っていないところをみると、全く存在していなかったのかも知れません。
そこで私は一音あげてヘ長調版にしてみました。これはまだ誰もやっていないのですが、これが結構行けます。思いの外スムーズに弾くことができます。どの調で弾くかはまだ決めていません。案外変ホ長調で弾くかもしれませんし。
さて、リサイタルは14時開演です。またHPで詳しくお知らせ致します。お時間がありましたら、ぜひお越し下さい。
オリンピック、こち亀の日暮熟睡男(ひぐらしねるお)登場の年、うるう年、シェークスピア没後400年。伊勢志摩サミットもあります。サミット自体は毎年ありますが・・・マイコプラズマ肺炎も流行する年とも言われています。
私的には、リサイタル・イヤーです。5月15日に、名古屋市千種区のHITOMIホールです。
なかなか渋いチラシでしょ?
タイトルにありますように、オール・バッハプログラムです。リサイタルでは必ずと言っていいほどバッハを弾くのですが、オール・バッハというのは実は今回が初めてです。
プログラムは、組曲第2番BWV1008、第6番BWV1012、プレリュード、フーガ、アレグロBWV998他を予定しています。
998はニ長調で弾くか、ヘ長調弾くか迷っています。オリジナルは変ホ長調ですが、この調はバロック・リュートにとってはちょっと弾きにくい調で、実際録音されているものを見ても、ニ長調の方が多いくらいです。998はリュート曲なんだからちゃんと原調でひかんかい!という声もありそうですが、この曲はラウテン・クラヴィア(リュート・チェンバロ)のための作品で、バロック・リュートでの演奏は前提ではありません。
私も昔は変ホ長調で演奏していましたが、あまり弾きやすいとは言えませんでした。これをニ長調にするとぐっとプレヤビリティが上がることから、多くのリュート奏者がニ長調で演奏しています。でもニ長調はひとつだけ問題があります。それは、バスの音域が一音足りないのです。14コースの楽器を使えば可能でしょうけど、14コースのバロック・リュートというのは当時(今も)一般的ではありませんでした。楽譜も楽器も残っていないところをみると、全く存在していなかったのかも知れません。
そこで私は一音あげてヘ長調版にしてみました。これはまだ誰もやっていないのですが、これが結構行けます。思いの外スムーズに弾くことができます。どの調で弾くかはまだ決めていません。案外変ホ長調で弾くかもしれませんし。
さて、リサイタルは14時開演です。またHPで詳しくお知らせ致します。お時間がありましたら、ぜひお越し下さい。
とってもすてきなポスターなんだワン。これ、ひょっとしたらmaestroのご自宅のテラスから北の方を見渡したとことろ(おいらの空想だけど)?すてきな眺めなんだワン。
お話を聞いてて、ますます来月の最終回の講座が待ち遠しくなってきたんだワン。おいらは特にBWV1000のト短調のフーガをリュートでは聴いたことがないので(BWV1001のヴァイオリンソナタ第1番では何度も聴いたことあるんだけど)とっても楽しみにしてるんだワン。お風邪などひかれることないよう、ますますご健勝でおすごしください。ワン!genta
永らく1001番のフーガをもとにした自分版で弾いていたので、1000番のフーガを弾くのはホントに久しぶりです。
アンコールで。
BWV1000、BWV997、BWV995の3大リュート曲のどれかをやっていただいたいのですけどね。。。
あとですね、バッハが「シュスター氏のためのリュート曲」と書いておきながら、BWV995でなぜ、コントラGを使う音符を記したのでしょうか。
このために、14コースを使って今村先生のように演奏するか、調弦を変えるとかするという唯一の難点があるのです。
現物が無いので存在しなかったと結論してしまうのは、ちょっとどうかなと思うのでありますが、14コースが存在したかもしれないですし。実際、バッハの財産目録にリュート1個と記されています。現物は見つかってないですが、巷では、ライプチヒのホフマンの14コースという話もあります。
ヴァイスの卓越した演奏を間近で見ているバッハに取って、バロックリュートの可能性を見出だし、1個弦を追加した「バッハの案」かもしれない14コースがあったのかもしれないのです。
今後の歴史の中で、発見されれば良いですが、私には、リュートの音域にも精通していたであろうバッハが、そのままでは13コースで演奏できない音符を記すなんて考えられないのですがね。
全てのリュート曲で、変則調弦は演奏者にまかすことを前提とした音楽であったのでしょうか。それとも何の演奏性など考えもせずに、頭に思い描くままに作曲されていたんでしょうか。
まあ、楽器を指定しない曲も多くありますし、詳細不明ですが、フーガの技法のこともあるし、何らかの意味があるはずですね。
最近のリュート奏者が、昔ほどに、BWV997を弾かなくなったことを悲しく思います。もっと取り上げてもよい曲です。
あ~あ、バッハは永遠なり、されどバッハ、その神髄は遠い道なり。
簡単に申しますと、「ニ短調調弦」ではなく「ハ短調調弦」のバロック・リュートあるいはバッハが普段使っているピッチより一音低いピッチを使っているリュート奏者たちのためにト短調組曲BWV995を書いたのではという仮説に基づいてタビュレーションしました。
リサイタルはニ短調調弦のバロックリュートで演奏しましたが、もしハ短調調弦の楽器を使えば、ト短調で鳴ります。
14コースバロック・リュートに関しては別に楽器は現存していなくても楽譜があればその存在を証明できます。ところが残念ながら14コース用のタブは寡聞にして見たことがありません。今のところ楽器も楽譜も現存しない(発見されていない)以上、私は14コースの楽器を使うことは考えていません。
以前のブログでも書いたような気がしますが、バッハのいわゆるリュート独奏曲(995-1000,1006a)のうち、996-999はガット弦を張った鍵盤楽器、ラウテンヴェルク用、1006aは楽器特定できず、995はリュート用(でも謎があって一筋縄ではいかない)、1000はタブで書かれているのでこれは普通にリュートで弾ける、と見るのが妥当なところでしょう。
しかし1000を除くこれらの曲は、技術的に多少の無理はあっても演奏可能ですし、なによりリュートのソノリティにとてもマッチしています。それだからこそ、様々な手を講じてリュート奏者たちはこれらの曲を演奏しようとするのです。