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過熱水蒸気による食の研究会

2012年06月01日 | 仕事・研究
先日の火曜日、急に大阪に行ったのは、「過熱水蒸気による食の研究会」に参加するためでした。今年からこの研究会の学識委員をお引き受けしており、この日は今年の第一回研究会が大阪で開かれました。

この研究会には、宮城大学副学長である井上正康先生がすでに学識委員として参加されており、わたしが「加熱・加圧法による低アレルゲンペットフードの開発」という学内研究チームにいることからお声かけがあって、参加させていただくようになりました。昨年はオブザーバーとして末席に座っておりましたが、今年からは正式にメンバーとして入れていただいた格好です。

過熱水蒸気による、、、という枕詞はついてますが、研究会の内容はかなり多岐にわたっていて、食に関するあらゆる話題が出てきます。特に調理や加工といった「技術」をいかに食のおいしさや機能性につなげていくかというテーマは興味深いです。まあ、わたしにとってはかなり専門外の話ですけれど、一消費者としても家庭人としても興味のある分野ですし、わたしも食品免疫に関わっているので、加熱・加圧によって食味や栄養は失われずしかし殺菌や低アレルゲン化が行われ、保存性も増し、、、というような「うまい話」がホントにあるんだったら知りたいと思いますよね。

で、これはまだ一家庭人としての感想に過ぎませんが、調理学というのは奥が深いものですねえ。
いくら生産ががんばっても調理がだめだったら何にもならないんだなあと思います。そういう意味でも、食の川上(生産)から川下(消費)までつなげて考えてこそ意味があるし、食や健康を点でとらえちゃいけないんですよね。

で、今回の研究会では食育に取り組む保育園の園長先生のお話あり、分子調理学についての解説あり、味と健康のかかわりについての講義ありと非常に幅広い分野について学べました。taste receptorとグルコーストランスポーターの関係、さらにマクロファージとの連動、、、などを考えている私は、食(代謝系)と免疫系の関係をもう少しクリアにしていって、メタボリックシンドロームの病態に迫りたいと思いますので、今後も栄養学関係の先生とどんどんディスカッションしていきたいと思っています。免疫学会では絶対に出てこないような話題なんですが、学際領域をやっていくのが私の仕事だというのが最近の自覚でもあります。
コメント (2)
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