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獣医師という仕事

2006年12月01日 | 仕事・研究

 

私は小学校5年生の時獣医になろうと思い立ったのですが、そのときは獣医=動物のお医者さんと考えていました。6年生になったとき、その頃ネパールで医療活動をされていた日本人医師、岩村昇先生に会い、「国際協力の仕事をする」という目標ができたのですが、その後も獣医学科入学まで「臨床の仕事」しか頭にありませんでした。

大学に入ってわかったのですが、獣医師の仕事には、いわゆるペットのお医者さん(小動物の臨床)以外に、製薬会社で安全性の試験をしたり、公務員と して食品衛生の仕事にかかわったり、今の私のように、基礎研究の分野で働いたり、という多種多様な進路があるのです。今は獣医師ブームのようで、獣医学科 はどこも軒並み高い倍率になっていますが、今獣医師を目指す人の多くは、小動物の臨床志望であるようです。が、私は大学に入ってから、基礎研究のおもしろ さに目覚めました。「新しいことを知る」ということがとても楽しくて、本を読んだり論文を読んだり実験をすることで自分がどんどん成長していくのを感じま した。

私は小さいとき、体が弱くて学校も休みがちでした。
ベッドで寝ていることが多いので、本ばかり読んでいましたから、国語が得意でしたが、理 数系はからきしだめでした。5年生くらいの時、あまりにも算数ができないので父親に毎日九九を言わされて、げんなりしていました。中学に入っても、理屈が 納得できず理科でこけまくってました。私が数学と理科に目覚めたのは高校に入ってからです。中学では習わなかった、理屈を習ったとたんに視界がぱあっと開 けたようにわかるようになりました。それまでは獣医学科を目指していると言っても、学力試験に数学と理科があるのにどうするのか、、、という感じでした が、高校生になってからは俄然理数系が得意分野になりました。またちがう時に書きますが、私の唯一の弱点は英語で、これが後々苦労の種となるのですが、そ の時はなんとかやりすごしていました。

獣医学科に入ったら、4年生くらいで研究室配属になると思います(獣医学科は6年制なので)。私はそこで「臨床繁殖学講座」を選びました。その頃私 は大動物(特に牛)の仕事がしたいと思っていましたから、他の研究室は考えませんでした。しかし後になって、「研究室の選択」というのはもっといろいろ調 べ、考えてやらなくてはいけなかったと思いました。そのことについてもまた違う機会に書きたいと思います。結果的に私は卒業後は研究職の道を選ぼうと決意 するようになっていました。


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