私は羊羹が好きだ。羊羹と言えば東京なら「とらや」、名古屋なら「美濃忠」が有名である。
しかし、「とらや」の羊羹は硬くて腹に重い。「美濃忠」の羊羹はやや水っぽい。
私は東京・中野の鍋屋横丁の「鳳月堂」という名もない小さな和菓子屋の羊羹をひいきにしている。私の父もひいきにしていたから、親子二代にわたるひいきである。
「鳳月堂」の羊羹は、硬からず柔らかからず、絶妙の食感である。
いま「鳳月堂」に羊羹を買いに行っても、ない。「鳳月堂」は羊羹を年に一回しか作らない。
それは9月に新大豆が出てからである。「鳳月堂」は新大豆でしか羊羹を作らない。だから、それが売り切れれば、次の9月まで待たなくてはならない。
羊羹にも「旬」があるのだ。
しかし、「とらや」の羊羹は硬くて腹に重い。「美濃忠」の羊羹はやや水っぽい。
私は東京・中野の鍋屋横丁の「鳳月堂」という名もない小さな和菓子屋の羊羹をひいきにしている。私の父もひいきにしていたから、親子二代にわたるひいきである。
「鳳月堂」の羊羹は、硬からず柔らかからず、絶妙の食感である。
いま「鳳月堂」に羊羹を買いに行っても、ない。「鳳月堂」は羊羹を年に一回しか作らない。
それは9月に新大豆が出てからである。「鳳月堂」は新大豆でしか羊羹を作らない。だから、それが売り切れれば、次の9月まで待たなくてはならない。
羊羹にも「旬」があるのだ。