院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

精神科医から見た朝青龍問題

2007-08-30 08:25:24 | Weblog
 朝青龍の精神状態に関して、どこの馬の骨とも分からないような美容整形医が「うつ病の一歩手前」なぞと素人的な意見を口走った。それが、今回の朝青龍問題の発端である。

 朝青龍が記者会見する前から、病名が一人歩きしている。これは朝青龍にはたいへん不幸なことだった。朝青龍は何を置いても記者会見するべきだった。

 あとになって、朝青龍は乖離性障害との診断が出た。(「乖離」がほんらいで、「解離」は当て字である)。

 乖離性障害とは、昔で言うヒステリーのことで、記憶喪失症などがこれに当たる。性格的な問題の上に強度のストレスがかかったときに発症すると言われている。

 例えば女性が強姦にあい、それ以前のことを全部忘れてしまうのが乖離性障害の典型である。ただ、強姦にあった女性がすべて乖離性障害とはならないので、もともとの性格が大きく寄与していると考えられている。

 乖離性障害は難治である。朝青龍が乖離性障害ならモンゴルへ帰ってもすぐには良くならないだろう。もし、すぐ良くなったとしたら、朝青龍は乖離性障害ではなく、一過性のストレス反応(恋人にフラれた時のような状態)か詐病、または単なるふてくされということになる。

 朝青龍は日本の文化に敬意がないと言われてきた。横綱審議会委員の内舘牧子さんは、朝青龍が優勝パレードの時にモンゴル国旗を掲げていたいたことを批判し、イチローが勝ったときに日の丸を掲げてグラウンドを走ったら、アメリカ国民はどう思うだろうと指摘していた。

 朝青龍問題での今回の相撲協会の対応は、素人以下の対応としか思えない。高砂親方が朝青龍のもとに説得に出向くというのが分からない。まずは、どんなに苦しくても朝青龍が上司である高砂親方の方に出向くのがスジだろう。

 朝青龍はこれで終わったと思う。すぐに治れば乖離性障害でなかったことになるし、治らなければ、それでも終わりである。