不況でキャノンが人員削減をするという。時代の波は恐ろしい。
キャノンはカメラ会社として発足した。最初は「観音カメラ」と言った。「観音」を横文字風に直したのが「キャノン」という名称だった。
キャノンのカメラは、昭和40年代に高級品として有名だった。キャノン・ぺリックスという鏡のない変な一眼レフを出してコケるまでは、そこそこの業績を残した。
だが、このころからすでにキャノンは「次」を狙っていた。コピー機である。すでにゼロックスがあった。そんな中に分け入っていくことができるのかどうか、私には疑問だった。
ところがどうだ。あとは破竹の勢いである。キャノンはコピー機でどんどん収益を伸ばし、ついに社長が財界の重鎮になるまでになった。
キャノンはついにカメラではニコンを追い越せなかったけれども、会社としてはニコンを追い抜いてしまった。コピー機に目をつけた当時のキャノンの指導部に、いまごろになって敬意を表する私である。
それなのに今回の人員削減である。業界とは本当に浮沈があるものだなと、この歳になってやっと分かった。
キャノンはカメラ会社として発足した。最初は「観音カメラ」と言った。「観音」を横文字風に直したのが「キャノン」という名称だった。
キャノンのカメラは、昭和40年代に高級品として有名だった。キャノン・ぺリックスという鏡のない変な一眼レフを出してコケるまでは、そこそこの業績を残した。
だが、このころからすでにキャノンは「次」を狙っていた。コピー機である。すでにゼロックスがあった。そんな中に分け入っていくことができるのかどうか、私には疑問だった。
ところがどうだ。あとは破竹の勢いである。キャノンはコピー機でどんどん収益を伸ばし、ついに社長が財界の重鎮になるまでになった。
キャノンはついにカメラではニコンを追い越せなかったけれども、会社としてはニコンを追い抜いてしまった。コピー機に目をつけた当時のキャノンの指導部に、いまごろになって敬意を表する私である。
それなのに今回の人員削減である。業界とは本当に浮沈があるものだなと、この歳になってやっと分かった。