院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

観光立国日本?

2013-10-29 02:28:37 | レジャー
 国土交通省が世界に向けて、日本を観光地として選んでくれるように活動している。これをビジット・ジャパン・キャンペーンという。

 フランスに来る外国人観光客は年間8,000万人。日本は800万人くらいだそうだ。外国人観光客が日本にお金を落としてくれると、産業構造が第3次産業化してしまった日本は助かる。

 だが、日本国民の私としては、言語も歴史も知らないで押し寄せるパリの観光客のような連中には来てほしくない。

 現在、日本に来ている外国人観光客は、日本通の外国人に言わせるとオタクなのだそうだ。外国人にとって日本にはまだまだ「秘境」というイメージがあるらしい。日本がパリのような定番になったら、オタクたちはもう来てくれないだろう。

 私自身は、国内ではもう京都奈良はけっこうだ。北海道沖縄も卒業した。つぎに行きたいのは観光地でも何でもない土地である。

 妻との西国三十三か所巡りを10年ほど前に満願した。途中、観光地ではないのに魅力的な町に行きついた。1例を挙げると兵庫県の三田市(さんだし)などがそれである。私たちが行ったのは、まだ福知山線の大事故が起きる前だった。


(Wikipedia「三田市」より。)

 三田市は観光地でも何でもない。だからリゾートホテルがない。ビジネスホテルに泊まったのだが、どこも一杯でやっと一部屋だけ見つけた。町の住人が普段行く食堂で食事をした。観光客相手の食堂がまったくないのが心地よかった。

 国土交通省の企画が成功しても、外国人が行くのはせいぜい京都奈良、東京大阪だろう。まさか三田市にまでは来ないだろう。

 北海道のニセコや九州の湯布院くらいまでなら、ヘヴィーな外国人旅行者なら来るだろう。でも、まさか三田市のようなところまでは来ないだろうし、来てもらっても困るのだ。通りすがりの外国人は、有名な場所だけを通り過ぎて行ってほしい。

参考:箱根旅行の思い出