院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ローティーンのアマチュア無線技師

2012-09-01 05:36:34 | 技術
 中学生のとき、電気回路にめっぽう詳しい友人が複数いた。彼らは自由にラジオを作ったり改造したりしていた。むろんアマチュア無線の免許も持っていた。

 私はなぜ彼らにそんな知識があるのか理解できなかった。ラジオを改造したいときには、彼らに聞いた。真空管の何本目かの足を何かにつなぐと私の希望が実現すると教わって、そのとおりになるので驚嘆した。(当時、まだトランジスタは珍しく、電気回路は全部真空管だった。)

 彼らは、電気回路の基本の基本からしっかりと理解していた。自分もそのようになりたいと、彼らに教えを乞うた。彼らはまず『ハムになる本』という題名の本を読めと勧めてくれた。読んだが、オームの法則などが出てきて、理解できなかった。

 私がようやくアマチュア無線の免許を取ったのは大学に入ってからだった。これで晴れて無線局が開けることになったのだが、まず無線機を買う金がない。さらに、アンテナを張る場所がない。そのときに開局していれば、JAナンバーという現在ではアマチュア無線の神様とあがめられるようなコール・サインが貰えたのに・・。

 こうして、私はペーパー・アマチュア無線技師のまま、現在に至ってしまった。そして、真空管の時代もトランジスタの時代も終わって、LSIの時代となり、電気回路を自分で工作する時代も終わってしまった。

 若年のときから電気回路に詳しかった連中がどうなったかというと、多くは東京工業大に入って、その道で食べていくことになった。彼らは好きなことを飯のタネにすることができる幸福な人々だった。

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