大田区は税金を余らせて1267億円も貯めています。
社会保障のための増税分を社会保障に使っていないのです。
何に使っているかと言えば、箱モノや開発です。
奈須りえは、大田区議会で、社会保障のための増税分を余らせ基金に貯めて、箱モノ開発財源に積み立てると、そこから引き出して使っているのはおかしい。
社会保障財源を箱モノ財源に使うのは、おかしいし、住民福祉が大田区の役割なのに、住民福祉ではなく箱モノに使うのはおかしいと発言してきました。
大田区は、たぶん、私のそうした発言があるからだと思うのですが、
住民福祉というのは、社会保障だけでなく、インフラ整備も住民福祉
だと言い始めています。
箱モノも開発も住民福祉だから、社会保障のための増税分は、蒲蒲線や羽田空港跡地開発にも、公共施設建設にも使える、と言いたいのだと思います。
あれ?箱モノ開発も住民福祉でしたっけ?
実は、大田区は、こんな風に答弁しています。
区では、地方自治法で規定する住民福祉について、自治体が行う行政活動全般であると認識をしておりまして、社会保障はもちろんのこと、防災対策やインフラ整備など、様々な取り組みを総合的に進めていくことと認識してございます。(会議録のリンクはこちら)
防災対策もインフラ整備も住民福祉だと言っているのです。
もっと言えば、住民福祉というのは、大田区がやってること全て住民福祉なのだ、と言っているのです。
そうなると、大田区が提案することは、すべて、住民福祉だから行うべき、になってしまいます。
道路も公園も区役所も図書館、、、、も無ければ、提供できない住民サービスがありますから、全く誤りというわけでは無いと思います。
過剰な道路や公園などの整備をすれば、生きる上で欠かせない、子育てや介護や障害福祉や医療や教育等々、、の住民サービスに必要な財源が足りなくなってしまいます。
今の大田区政の税金の使い方の問題は、一体どの程度のサービス水準を一体いくらかけて作り提供するのが、
「適正」なのか、の議論なしに、道路なら公園なら建物なら、いいことだから、、と税金が使われていることです。
そこには、優先順位はなくて、都合よく、財源を割り振ります。
だから、税金を余らせると、社会保障サービスが足りなくても、箱モノや開発のために財源を確保してしまうわけです。
高齢化が進むから、発達障害児が増えているから、将来にわたって介護や障害福祉サービスを提供できるよう、基金に積み立てるという予算は、議員になってから聴いたことがありません。
福祉の基金はありますが、積み立てるのは、寄付があったときです。
大田区が、「社会保障のための増税分を社会保障に使わず、蒲蒲線に使っていいのか!!という私の問題提起に対し、問題をすり替え、大田区がやることは、何でも住民福祉だから(やっていいのだ)と思っているなら、大きな誤りで、だから、財政規律が無くなるのだと思います。